ウッドデッキの施工で大引き、根太、束などの下地をどのようにするかが最も重要なポイントです。
表面の床材やフェンス材、幕板などはいつでも塗装などメンテナンスが出来ますし、雨が降っても太陽光があたり乾燥しますし、またいざとなれば張り替えることも容易です。
しかし、大引きや根太、束などは床材や幕板に隠れているため、メンテナンスは出来ず、湿気も溜まりやすく、部分的な交換は非常に困難です。
見えない場所だからと云ってコストダウンで大引き、根太、束などをホームセンターで売られてるような針葉樹の角材などを用いている現場をたまに見かけますがこれは要注意で、床材に使用されたハードウッドと耐久年数が遥かに異なるため、折角のハードウッドがまだまだ使えても下地が腐って作り直しが必要となります。
そんなワケで今回の現場では束は鋼製束、大引きも鋼製ハット材を用いて、根太はグラピアの70角を工場で加工して45×70×2100mmに加工したものを使用します。

全部で190本、1本約5.9kgなので1121kg分のグラピアのウッドデッキです。

サイズ加工をした場合も切りっぱなしではなく、ちゃんと4面カンナ掛け、4角面取りのS4S / E4Eで仕上げております。
今回はこのまま根太材として用いるのではなく、更に防腐対策としてキシラデコール #112 「ジェットブラック」を納品前に塗装しておきます。

あらかじめキシラデコールを塗装しておくことで床下での防腐効果は抜群で、また#112 「ジェットブラック」で着色しているので、床材の隙間から見える根太が目立たなくなっております。

正直、無垢フローリングの塗装と違い表面だけではなく6面塗らなければならず、また材自体が重く取り回しや配送が困難なのでウッドデッキの塗装は時間と労力が掛かります。
施工現場で塗装の工程を組むことができるのであればその方がコスト的には落とすことができると思います。
大引きや根太、束などは見えにくい部分なのでそこに予算を掛けずらいかも知れませんがやはり基礎がしっかりしてこその仕上げ材なので、ひと手間加えてみては如何でしょう。

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