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白馬村のロッジ:山桜の無垢フローリングを蘇らせた施工事例

施工事例

白馬村は日本有数のスキーリゾート地であり、国内外から多くの観光客が訪れる場所です。

特に冬季には、オーストラリアを中心とした外国人スキー客がホテルやロッジに滞在し、その美しい自然と快適な宿泊環境を楽しんでいます。
今回ご依頼いただいたのは、そんな白馬村にあるロッジ「Chalet Ryumeiso Hakuba」の無垢フローリングの研磨および再塗装仕上げの施工事例です。

ロッジの室内は天然木が贅沢に使われており、無垢フローリングには国産の山桜を用いて高級感あふれる温かみのある雰囲気が特徴。

しかし、スキーリゾート地という特性上、雪やスキー靴によるダメージが蓄積し、長年の使用で傷や汚れが目立つ状態となっていました。今回はその無垢フローリングを丁寧に研磨し、水性ウレタン塗料で保護・仕上げを行い、美しい状態へと蘇らせました。

施工前の状態

山桜のフローリングの特徴と課題

施工対象となった無垢フローリングは、国産の山桜を使用した無垢床材です。

山桜は、日本固有の美しい木材であり、適度な硬さと繊細な杢目が特徴ですがあまり一般的に出回っている商品ではなく多分別注品ではないかと思われます。
そのため部分的な張替えが困難なため研磨で復活させなければなりません。

山桜は比較的硬い木材ですが、長期間にわたる過酷な環境下ではダメージを受けることがあります。
特に今回のロッジでは以下のような課題が見られました。

スキー靴や雪による傷・汚れ

スキーリゾートという特性上、ゲストが雪で濡れた靴やスキー靴を履いたまま室内に入ることも多く、フローリングには細かな傷や水分による汚れが蓄積していました。

表面の摩耗

長年使用されたことで、元々フローリングに塗装されていた表面ウレタン塗膜が剥がれ、光沢がなくなり、色むらが目立っていました。
特に日当たりの良い場所や、人の出入りが多い箇所では劣化が顕著でした。

施工プロセス:研磨から塗装までの流れ

研磨:古くなったウレタン塗膜を剥離

研磨作業では、まず粗い目のサンドペーパーを使用して古く劣化したウレタン塗膜や浅い傷や打痕を削り、その後、徐々に細かい目のサンドペーパーを使って表面を滑らかに整えます。

スキー靴による深い傷も残さないように、そして山桜特有の繊細な杢目を損なわないようサンダーの種類やサンディングペーパーの番手を替えて丁寧に削り出しました。

塗装:水性ウレタン塗料による美しい仕上げ

今回の仕上げには、水性ウレタン塗料を採用しました。この塗料は以下の特長を持っています。

  • 水に強い:雪や水分の侵入が多い環境でも耐久性を発揮します。
  • 環境に優しい:VOC(揮発性有機化合物)が少なく、安全性が高い国産のウレタン塗料です。
  • 滑りにくい:ワンちゃんも一緒に宿泊できるロッジなので滑りにくさも重視しました。

塗装作業では、まずサンディングシーラーで下塗りを行い、塗料が木材にしっかりと浸透するように調整。
その後、2回の上塗りを行い、均一で美しい仕上がりを実現しました。

BEFORE
AFTER
BEFORE
AFTER

まとめ:自然素材を守る技術と配慮

今回の施工は、単なる修復作業ではなく、木材の持つ魅力を最大限に引き出しながら、環境に配慮した仕上げを実現することを目指しました。
白馬村という自然豊かな地に建つロッジでは、木の温かみがゲストにとって重要な癒しの要素となります。
私たちは、その価値を守り、次の世代へと引き継ぐための技術と配慮を尽くしました。

これから冬のスキーシーズンを迎える白馬村。
この美しい山桜の無垢フローリングが、ロッジを訪れるお客様にとってさらに特別な思い出となることを願っています。

もし同様のフローリングの施工やメンテナンスについてご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
日本各地の素晴らしい木材を守り、その魅力を発信するお手伝いをさせていただきます。

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