6月から7月にかけての梅雨の時期や、秋の長雨のシーズン——外構で気になるのが「ウッドデッキの湿気対策」です。
天然木で作ったウッドデッキは、通気性やメンテナンス次第で20年以上美しさを保つことも可能ですが、逆に湿気や水はけが悪い状態が続くと、カビ・腐食・反り・虫害の原因になってしまうことも。
今回は、雨が続く前に、または雨の合間にできるウッドデッキの「湿気対策チェックリスト」をご紹介します。
【チェック1】デッキ表面に水たまりができていないか?
ウッドデッキの表面に「水たまり」ができている状態は、木材が常に湿っているということ。これは最も避けたい状態です。

▷ 対策
- 表面がフラットすぎる場合、わずかな勾配(1〜2%)をつけると水が流れやすくなります。
- 水たまり部分に排水の妨げになる汚れやゴミが溜まっていないかをチェック。
- スノコ構造になっていない場合、床板に細い隙間を設けることで通水性が改善します。
【チェック2】床板の隙間にゴミや落ち葉が詰まっていないか?
床板の隙間に落ち葉や花粉、砂埃が詰まっていると、水が流れなくなり、そこに湿気と菌がこもる原因に。
▷ 対策
- 週1回程度、ホウキや掃除機でこまめに清掃を。
- 雨上がりにブラシで水洗いするのも効果的。
- デッキ設計時に板の間隔は5〜7mm程度確保するのが理想です。
【チェック3】ウッドデッキ下の地面の状態は?
見落としがちなのがウッドデッキの下。常に湿っていたり、水が溜まっていたりすると、木材の裏側から腐食が始まることも。

▷ 対策
- 防草シート+砕石で地面の水はけを改善。
- 雑草を放置せず、湿気がこもらないように。
- 地面に接していなくても、湿気は地中から上がってきます。
【チェック4】通気性は確保されているか?
床下の風通しが悪いと、木材の裏面が乾かず、腐りやすくなります。
▷ 対策
- 床下に最低でも30cmの空間を確保。
- フェンスや囲いがある場合は、通風口や点検口を設ける。
- デッキ下に物を詰め込みすぎないことも大切です。
【チェック5】塗装の効果はまだあるか?
塗膜が劣化すると、木が水分を吸い込みやすくなります。

▷ 対策
- 表面に水を垂らしてみて、玉になるかどうかで撥水チェック。
- 表面が白っぽく乾いてきたら再塗装のサイン。
- オイル系塗料なら、1~2年ごとのメンテナンスがおすすめです。
【チェック6】カビや藻の発生はないか?
表面に緑や黒の斑点が出てきたら、それはカビや藻のサインです。見た目の問題だけでなく、滑りやすくなる危険もあるため、早めの対処を。

▷ 対策
- 中性洗剤で軽くこすり洗いする。
- 酷いときは高圧洗浄機を使ってもOK(ただし強すぎ注意)。
- 防カビ・防藻効果のある専用塗料の再塗装が効果的です。
【補足】人工木(WPC)でも湿気対策は必要?
「人工木なら大丈夫」と思っていませんか?
実はWPC(木粉入り樹脂)デッキでも、湿気のこもりや床下の排水不良があると藻の繁殖や腐食した支持部材の劣化につながります。

どんな素材でも、「湿気が溜まらない構造」にすることが、ウッドデッキの寿命を左右します。
【実例】雨水が溜まり腐食が進んだケース
以前、人工木デッキの床板下にプランターが置かれており、風通しが悪くなった結果、支持材が腐食して床が沈んだという相談がありました。

床下を確認すると、湿気が抜けずカビが蔓延し、鋼製束が錆びて変形していたのです。
これは決して珍しい話ではなく、どんな材でも「通気・排水・メンテナンス」が肝心だということを物語っています。
10年後のウッドデッキを守るために、今できること
ウッドデッキは、屋外にあるがゆえに過酷な環境にさらされ続けています。
だからこそ、日々のチェックとちょっとしたメンテナンスが、10年後の景色を大きく変えるのです。
天然木だからこそ味わえる温もりと素材感。
その魅力を長く楽しむために、「雨が多い時期こそ湿気対策を」と意識してみてください。
エコロキアは、あなたのウッドデッキのパートナーです
私たちは、セランガンバツやイペなどの耐久性の高い天然木ウッドデッキ材を取り扱っており、設計・施工・アフターメンテナンスまで対応可能です。
- どんな木材が長持ちする?
- メンテナンスしやすい設計とは?
- 人工木と天然木、どちらが向いている?
そんな疑問もお気軽にご相談ください。

コメント