オーク（ナラ / 楢） フローリング

オーク（ナラ / 楢）[oak]は北東アジア大陸産のミズナラを中心に欧州産、北米産のホワイト オーク、レッド オークなどの数多くの種類があり、日本ではどんな家具や建具にも合わせやすいためもっとも馴染み深く飽きのこない樹種として床材だけではなく家具としても非常に人気があります。

黄白色に明瞭な杢目と虎斑（とらふ）と呼ばれる虎が爪で引っ掻いたような杢目が特徴で、世界屈指の建築の巨匠フランク・ロイド・ライトも魅了され、氏の作品でもある帝国ホテルの調度品や内装材にもオーク（ナラ / 楢）を利用したと云われています。

しかし杢目が詰まった良質なナラ材は北海道産から中国北部、ロシアにかけて生育するナラ（モンゴリナラ[Mongolian Oak]）ですが、アッシュ（タモ）と同様の状況で、2014年4月から「中国黒竜江省及び大興安嶺全域における天然林伐採を全面禁止する」と云う通達が中国政府よりあり、またロシアのタモ（ヤチダモ：マンシュウトネリコ[Manchurian Ash]）・ナラ（モンゴリナラ[Mongolian Oak]）材は、ワシントン条約付属書IIIによって制限されているため生産量は極端に減っています。

また導管孔内に「チロース」と呼ばれる繊維構造があり樽として使用しても液漏れが起きないためウィスキーの醸造樽としても有名で、中でもケンタッキー州、ミズーリ州を中心に樹齢約80～100年生のホワイト オークは、主にバーボンウイスキーの熟成に使われ、バニラやトロピカルフルーツのようなフローラルな芳香になると云われています。