パープルハート

パープルハートの特徴

パープルハートは、中南米を原産とする広葉樹で、最大の特徴は心材が紫色を呈することです。
この色は塗装によるものではなく、木材そのものに含まれる成分による自然な発色です。

伐採直後や切削直後はややくすんだ色味ですが、空気や光に触れることで徐々に鮮やかな紫色へと変化します。
時間をかけて色が立ち上がる点も、この木の個性の一つです。

材質は比較的重く、硬さもあり、装飾的な見た目とは裏腹に実用的な強度を備えています。
古くから、

  • 家具のアクセント材
  • 楽器部材
  • 工芸品
  • 意匠的な小物

など、色を活かすことを前提とした用途で使われてきました。
パープルハートは「何に使えるか」よりも「どこに使うか」で価値が決まる木です。

パープルハートの主な性質

パープルハート材は比重が高く、硬度もあります。
刃物の入りはやや重めで、加工には一定の経験が求められます。

木肌は比較的緻密で、研磨を進めると滑らかな触感になります。
塗装をしなくても素材そのものに十分な存在感があります。

紫色は経年や紫外線の影響でやや褐色寄りに変化することがあります。
そのため「最初の色」だけでなく時間を含めた表情の変化を理解して使う必要があります。
注意点としては、

  • 色味に個体差がある
  • 紫外線で色が変化する
  • 重く硬いため加工負荷が高い
  • 樹脂が出る

このため全面使用よりも部分的な意匠材としての使い方が適しています。
パープルハートは、色を制御する前提で使う木です。

よくある質問

Q
パープルハートはなぜ紫色なのですか?
A

心材に含まれる成分が空気や光と反応することで紫色に発色します。塗料や着色ではなく、木そのものの性質による色です。

Q
紫色はずっと保たれますか?
A

時間の経過や紫外線の影響で、やや褐色寄りに変化することがあります。色の変化も含めて素材として扱うことが前提になります。

Q
フローリングやテーブルに使えますか?
A

強度的には使用可能ですが、色の主張が非常に強いため、床材として全面に使うことは稀です。アクセント的な使い方が現実的です。

Q
他の色の木材と何が違いますか?
A

多くの木材は木目や質感で評価されますが、パープルハートは「色そのもの」が主役になります。評価軸が異なります。

Q
似た性質の木材はありますか?
A

グラナディロやエボニーなど、色や存在感で使われる木材が近い存在です。ただし紫色を持つ木は極めて稀です。

パープルハートのコラム

パープルハートは隠れる気がありません。
削ればすぐに色が現れる。

けれど、その色は完成ではない。
光に当たり、時間を経て、少しずつ落ち着いていく。

派手さも、変化も、すべて含めて素材。

パープルハートは「色を使う覚悟」を作り手に求めてくる木です。