ローズウッド

ローズウッドの特徴

ローズウッドとは、特定の単一樹種を指す名称ではありません。
主にマメ科ダルベルギア属(Dalbergia)の木材に対して用いられる総称で、赤褐色から紫褐色の深い色味と、甘い香りを持つことが共通点です。

代表的なものには、

  • ブラジリアンローズウッド(ハカランダ)
  • インディアンローズウッド(パリサンダ)
  • ココボロ

などがあります。
これらはいずれも重硬で、比重が高く、耐久性と意匠性を兼ね備えた高級木材として扱われてきました。
しかし現在では、ワシントン条約(CITES)による規制対象となっている種も多く、流通は厳しく管理されています。

ローズウッドは単なる美しい木ではなく、歴史と規制を背負った木材群です。

ローズウッドの主な性質

ローズウッド類は総じて比重が高く、硬く、重く、耐久性に優れています。
刃物の入りは重く、加工には経験が必要です。

木肌は緻密で研磨すると深い光沢が現れます。
油分を含むため塗装をしなくても艶を帯びた質感になります。

色味は赤褐色から紫褐色、黒褐色まで幅があり、縞状の濃淡が現れることもあります。
この強い意匠性が家具や楽器材として高く評価されてきた理由です。

注意点としては、

  • 種ごとの物性差が大きい
  • 油分が多く接着に工夫が必要
  • 国際的な取引規制がある

ローズウッドは性能だけでなく法的背景も理解して扱うべき素材です。

よくある質問

Q
ローズウッドはすべて同じ木ですか?
A

いいえ。ローズウッドは総称であり、複数のダルベルギア属の樹種を指します。物性や色味、規制状況は種ごとに異なります。

Q
ハカランダはもう手に入りませんか?
A

完全に不可能ではありませんが、新材の流通は極めて限定的で、厳しい規制があります。中古材や古材が中心です。

Q
パリサンダとハカランダはどう違いますか?
A

どちらもローズウッドですが、ハカランダはより希少で評価が高いとされてきました。現在はパリサンダが実用上の主流です。

Q
フローリングに使えますか?
A

以前はインドネシア産のソノケリンの無垢フローリングが流通しておりましたが、価格や規制、希少性を考えると現実的ではありません。意匠性を活かす限定用途が中心です。

Q
なぜ香りがあるのですか?
A

心材に含まれる成分によるもので、甘いバラのような香りを感じる種もあります。ただし、すべての種が強く香るわけではありません。

ローズウッドのコラム

ローズウッドは木でありながら、名前のほうが先に歩いている存在です。

ハカランダ。
パリサンダ。
ココボロ。

それぞれに物語があり、それぞれに制限がある。
重く、硬く、深い色を持ちながら、軽々しく使えない。

ローズウッドは「美しさには責任が伴う」ことを教えてくれる木です。