芦屋市でヒノキ無垢フローリングを再生する理由
経年劣化した床を“捨てずに活かす”ムクリペという選択
芦屋市のご住宅で、長年使われ続けてきたヒノキ無垢フローリングの再生工事を行いました。お住まいの床は生活の歴史を映し出す部分であり、家具跡やキズ、ペットによるスリ跡などが蓄積し、全体的に飴色になっている状態でした。無垢材は経年とともに風合いが増す反面、塗膜が劣化するとツヤが濁ったり、逆に滑りやすくなったりと、使い勝手に影響が出ることがあります。しかし無垢材は“削れば新品同様に戻る”再生能力の高い素材であり、張り替えをせずとも本来の木肌を取り戻せる点が大きな魅力です。

木粉が舞う、この瞬間こそ“無垢材が息を吹き返す音”が聞こえるような、ムクリペの醍醐味です。
今回も表面を丁寧に研磨し、ウレタン塗膜を完全に除去することで、ヒノキの柔らかく清潔感のある木肌がよみがえり、新築時の明るさを取り戻すことができました。
ヒノキ特有の香りと明るい木目が暮らしに与える価値
ヒノキは日本を代表する優れた建築材で、香り成分ヒノキチオールによるリラックス効果や防虫効果が知られています。研磨を進めると、削りたてのヒノキ表面から爽やかな香りがふわりと広がり、「ああ、この家に本物の木が生きているんだ」と感じていただける瞬間が訪れます。
また、日焼けで濃くなっていた色味が削るごとに淡いクリーム色へと変化し、室内の明るさが一気に増すことも大きな魅力です。無垢材の良さは“質感”と“香り”に宿ります。人工的な建材では得られない、自然素材だけが持つ温かさが暮らしの空気をやさしく整えてくれるのです。
ムクリペ(研磨再生)の工程と職人技の重要性
荒削り・中研磨・仕上げ研磨、番手を上げる理由とは
無垢フローリングの研磨は、ただ削れば良いというものではありません。荒削り(40〜80番)で古い塗膜や深いキズを除去し、中研磨(120〜150番)で表面の凹凸を整え、仕上げ研磨(180〜240番)で滑らかさと木目の立ち上がりを美しく引き出します。
番手を丁寧に上げることで、木肌に不要な傷跡を残さず、最終的に塗装のノリを良くし、耐久性と美しさを両立できます。特にヒノキは柔らかい材質のため、力加減や研磨方向の見極めが非常に重要。削りすぎれば板厚が減り、逆に甘いと塗膜が残って仕上げの質が落ちるため、プロの経験と技術が仕上がりを左右します。
研磨途中の木粉は“再生されている証拠”
研磨中には大量の木粉が発生しますが、これは無垢材が呼吸を取り戻している証しです。経年劣化したウレタン塗膜、油汚れ、細かなキズの表面を均等に削ることで生じる粉であり、仕上がりに直結する大切な工程です。

今回は「ワンちゃんが滑らない床にしたい」というご要望から、ウレタン塗膜をすべて除去し、仕上げにノンスリップタイプの自然塗装を施す予定です。
無垢材だからこそ実現できる、安全で温かみのある床への再生です。
写真にもあるように、一見白く霞むような木粉は、古い塗膜が確実に除去されている証拠。住みながらの工事でも安心していただけるよう、エコロキアでは吸塵機と研磨機を併用し、粉塵を極力抑える施工を行っています。
ワンちゃんのための床づくり|ノンスリップ塗装という新しい選択
無垢材のウレタン塗膜は滑りやすさの原因になることも
今回のお客様から一番多かったご相談は「ワンちゃんが床で滑る」というお悩みでした。特にウレタン塗膜は表面がつるりとしたガラス質の仕上がりになるため、大型犬だけでなく小型犬でも足腰への負担が増えやすい素材です。

今回の現場では、愛犬が安心して歩けるようにウレタン塗膜をすべて除去し、ノンスリップ仕上げで安全性と快適性を両立させました。
ペットと暮らすご家庭にこそ、本物の木と正しいメンテナンスが必要です。
フローリングで滑ると関節を痛めたり、脱臼の原因にもなるため、ペットと暮らすご家庭では“滑りにくい床づくり”が非常に重要です。今回の工事では、まずウレタン塗装を完全に剥離し、木が本来持つ適度な摩擦を生かしつつ、安全性と耐久性を両立できるノンスリップ塗装をご提案しました。床を変えることは、ペットの健康を守ることにもつながる大切な配慮です。
ノンスリップ塗装は安全性とメンテナンス性を両立
ノンスリップ塗装は、木の質感を保ちながら表面に微細な凹凸を生成し、滑りにくさを向上させる仕上げです。ウレタン塗装のように厚い塗膜で覆わず、木目を活かした自然な風合いを残すため、無垢材との相性も抜群。見た目は落ち着いたマット仕上げで、触った瞬間に「グリップ感」が感じられるほどの安心感があります。
また、汚れに強く、水拭きも可能で、ワンちゃんが歩く場所でも衛生的に保ちやすいというメリットがあります。無垢材の温かさと、ペットにやさしい機能性を両立させたい方におすすめの塗装方法です。
ヒノキの魅力を最大限に引き出す仕上げ選び
自然塗料とノンスリップ塗装、どちらが正解?
無垢フローリングの仕上げには大きく分けて“自然塗料”と“ウレタン塗料”がありますが、ペットと暮らす場合はノンスリップ仕上げの自然系塗装が最適です。
自然塗料は木に浸透するタイプのため、木の呼吸を妨げず、足触りも柔らかく、経年の変化を楽しむことができます。一方、ウレタン塗膜は表面をコーティングするため傷には強いものの滑りやすく、メンテナンス性も自然塗料とは異なります。今回のように「滑りにくい・汚れに強い・木の風合いを残したい」という条件には、自然系ノンスリップ塗装が最もバランスの良い仕上げと言えます。
ヒノキの明るい木肌を長く楽しむ工夫
ヒノキは時間とともに飴色へと深く変化していきますが、今回の研磨で現れた明るい木肌は、まさに“削りたて”ならではの美しさです。この色を長く楽しみたい場合は、白木系の自然塗料やUVカット効果のある塗装を選ぶことで、色の経年変化を穏やかにしつつ美しさを保つことができます。
ノンスリップ塗装にも色の変化を抑えるタイプがあり、室内が明るく見える効果があります。仕上げ選びひとつで暮らしの表情は大きく変わるため、素材・用途・生活スタイルに合わせた最適な提案を行っています。
無垢フローリングを長く美しく使うために
張り替えより再生のほうがメリットが大きいケース
無垢フローリングは、長年使い込んでも“削れば復活する”という大きなメリットがあります。張り替えには材料費や処分費がかかり、施工の工期も伸びますが、研磨再生(ムクリペ)であれば費用を抑えつつ、環境負荷を減らし、住まいの価値を守ることができます。特にヒノキやオーク、アカシアなどの無垢材は、再生したあとの美しさが非常に高く、素材としての価値も損なわれません。今回の芦屋市の現場でも、お客様は再生を選ばれたことで、コストと仕上がりの両方に満足していただけました。
メンテナンスの積み重ねが暮らしの豊かさを生む
無垢フローリングは手間がかかる素材と言われることがありますが、その“手間を楽しむ”ことこそ、豊かな暮らしにつながります。季節による伸縮、傷の味わい、色の変化。それらすべてが住まいの個性となり、家族の物語を床が静かに受け止めてくれます。エコロキアでは「不便を楽しむ」という価値観を大切にし、長く使えるものをより長く、美しく維持するための提案を行っています。無垢材はメンテナンスをするほど愛着が深まり、暮らしの質そのものが豊かになっていく素材です。
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