アピトンとは何か
アピトン(Apitong)は、別名クルイン(Keruing)とも呼ばれる東南アジア産の広葉樹です。

マメ科やクスノキ科のように単一の樹種名ではなく、主にフタバガキ科(Dipterocarpaceae)に属する数種の樹木の総称として流通しています。特にフィリピン、マレーシア、インドネシア、タイ、ラオスなどの熱帯地域で産出される材が多く、日本でも古くから建築資材や土木資材として重用されてきました。
その強靭さから、国内では「トラックの荷台用フローリング材」として知られています。荷物の重量や摩耗に耐えるための強さを備えており、木材としての信頼性は折り紙付きです。
アピトンの木材的特徴
耐久性と強度
アピトンは比重0.70〜0.90前後と非常に重硬で、耐久性に優れています。虫害や腐朽にも強く、屋外や過酷な条件下でも長期使用が可能です。そのため、ウッドデッキ材や枕木、土木用材としても使用されてきました。

木理と色合い
木理はやや交錯し、板目にすると力強い縞模様を見せることがあります。色調は淡赤褐色〜濃赤褐色で、時間の経過とともに深みのある色合いへと変化していきます。この経年変化も無垢材の大きな魅力のひとつです。

加工性
硬い材質ではあるものの、適切な工具を使えば加工は比較的容易です。ただし油分を多く含むため、接着や塗装には下地処理や相性の良い材料選定が重要となります。
トラック荷台で培われた実績
アピトンの名を一躍有名にしたのは、何といっても「トラック荷台材」としての使用です。
重量貨物を積載し、日常的に衝撃や摩耗を受けるトラックの床材に選ばれるということは、それだけ耐久性・強度・安定性が認められている証拠です。

実際に国内でも、物流業界では「荷台といえばアピトン」と言われるほどの存在感を誇っています。つまり住宅用フローリングだけではなく重歩行を想定した土足用のフローリングとして使用する際にも、その強靭さは十分に活かされるのです。
4mの一枚もの無垢フローリングの迫力
アピトン無垢フローリングの大きな特徴のひとつが「4m(最大で6m)もの長さを持つ一枚もの」である点です。
一般的なフローリングとの違い
一般的な無垢フローリングは1.8m〜2m程度の長さが多く、長尺でも3m程度に留まります。それに対して4m、さらには6mの一枚ものとなると、施工後の空間に圧倒的な伸びやかさと迫力を与えます。ジョイントが少ないため、床全体がスッキリと美しく仕上がり、ワンランク上の高級感を演出します。
ダイナミックな住空間を実現
特に広いリビングや店舗空間に敷設すると、その真価を発揮します。まっすぐに伸びる木目が視線を誘導し、空間をより広く感じさせる効果も期待できます。他の樹種ではなかなか得られない独自の魅力です。
アピトン無垢フローリングのメリット
圧倒的な耐久性
トラック荷台で培われた耐久性は、住宅フローリングとしても申し分ありません。ペットの爪や椅子の引きずりにも強く、商業施設など人の出入りが多い場所でも長期間使用可能です。

独特の存在感
硬く重厚な質感と赤褐色の色合いは、他のフローリング材にはない独特の存在感を放ちます。ウォルナットのような落ち着きと、チークに似た高級感を兼ね備えています。
経年変化の楽しみ
年月を経るごとに色が深まり、味わいが増していきます。メンテナンスを施すことで長期にわたり美しさを維持できるのも、無垢材ならではの魅力です。

注意点と施工のコツ
重さゆえの扱い
比重が高いため、施工現場では取り回しに注意が必要です。重量があることで反りや狂いが少ない反面、施工には十分な人手と技術が求められます。
塗装と仕上げ
アピトンは油分を含むため、オイルや塗料との相性を確認することが大切です。適切な下地処理と、自然塗料など木の呼吸を活かせる仕上げを選ぶことで、長期的に安定した美しさを楽しめます。
アピトン無垢フローリングの活用シーン
- 住宅のリビング:広々とした空間に長尺材が映え、重厚感を演出。
- 店舗空間:カフェやレストランなど、人の往来が多い場所でも耐久性を発揮。
- 公共施設:耐摩耗性に優れるため、ホールやギャラリーなどにも最適。
まとめ ― 唯一無二の存在感を持つフローリング
アピトン(クルイン)は、トラックの荷台という過酷な環境で選ばれてきた信頼性の高い木材です。その強靭さを住空間に取り入れたのが、今回ご紹介した「4m一枚ものの無垢フローリング」です。
他の無垢フローリングでは得られない圧倒的な迫力、経年とともに深まる風合い、そして圧倒的な耐久性。どれをとっても一線を画す存在です。
住まいに個性と重厚さを求める方にとって、アピトン無垢フローリングは唯一無二の選択肢となるでしょう。

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