エコロキアとは

削れるフローリング・削れないフローリングの違いとは?無垢・単板・突板フローリングを分かりやすく解説

突板フローリングの表面シートが摩耗し、下地が透けて見えている劣化状態の床 エコロキアとは
表面の突板(薄い木シート)が摩耗し、色ムラや下地の透けが発生している突板フローリング。 この状態になると研磨による再生はできず、補修や張り替えが必要となります。

「フローリングを研磨してきれいにしたい」と思ってムクリペにお問合せをいただく中で、実は“削れない床”だったというケースは少なくありません。見た目は同じ「木の床」に見えても、内部構造によって研磨できるかどうかは完全に決まってしまいます。

ヒノキ無垢フローリングを研磨して再生している途中の様子。右側は削りたての明るい木肌、左側は経年劣化した古い塗膜が残っている状態。
経年で濃い飴色になったヒノキ無垢フローリングをサンダーで研磨中。
左の古い塗膜から、右の明るく美しい木肌へと変わっていく“再生の瞬間”が分かる一枚。
ムクリペならではの木の香りが広がる贅沢な作業です。

見た目はどれも同じ“木の床”に見えてもフローリングには削れるものと、削ってはいけないものが存在します。この違いを知らずに工事を進めてしまうと、元に戻せない失敗につながることもあります。

この記事では、無垢フローリング・単板フローリング・突板フローリングの違いを軸に、「なぜ削れる床と削れない床があるのか」を専門知識がない方にも分かる言葉で解説します。

フローリング研磨とは何をする工事なのか

フローリング研磨は「表面を削る」再生工事

フローリング研磨とは、床の表面をサンダーで削りキズ・汚れ・黒ずみ・古い塗膜を取り除き、木の表情を再び引き出す工事です。

新品の床を貼り替えるのではなく今ある床材を活かして再生するのが最大の特徴です。
そのため、研磨工事が成立するかどうかは「削っても問題ない構造かどうか」によって決まります。

劣化したレッドパイン床と研磨後の木肌の比較
左側は汚れや傷みが進んだ状態、右側は研磨後の美しい木目。レッドパイン無垢材本来の風合いが甦っています。

削る量はコンマ数ミリ程度ですがそのコンマ数ミリが取れるかどうかで工事の可否は大きく変わります。

削れるかどうかは「厚み」と「構造」で決まる

研磨できるかどうかの判断基準は、とてもシンプルです。「削っても下地が出てこないかどうか」これだけです。

表面に十分な木の厚みがあれば研磨できますが表面が極端に薄い場合、削った瞬間に下地材や接着層が露出してしまいます。

湿気や紫外線で褪せてしまった合板フローリング
湿気や紫外線で表面が劣化してはがれた合板フローリング

つまり、

  • 木がどれだけ厚く使われているか
  • 表面が本物の木かどうか

この2点が、研磨の可否を分ける決定的なポイントになります。

無垢フローリングはなぜ削れるのか

無垢フローリングは「全部が木」

無垢フローリングとは一本の木から切り出した板を、そのまま床材として使ったものです。

表面だけでなく中も裏もすべて同じ木でできています。一般的な厚みは12mm〜15mm以上あり表面を削っても、出てくるのは同じ木です。そのためキズが増えても、色が焼けても、塗装が劣化しても研磨することで何度でも再生できるという特性があります。

無垢フローリングは研磨を前提にした床材

無垢フローリングは最初から「削りながら使い続ける」ことを前提に作られています。

新築時の状態がゴールではなく使い込むほど味が出て、必要に応じて手を入れていく。そのため築20年、30年経った床でも研磨によって再び気持ちよく使えるケースは少なくありません。

ムクリペで多く扱っている研磨再生工事もこの無垢フローリングが主な対象になります。

単板フローリングは削れる場合と削れない場合がある

表面に「本物の木」が貼られている床

単板フローリングは合板などの下地材の上に2mm〜4mm程度の本物の木を貼った床材です。

見た目や質感は無垢に近く新築住宅でも多く採用されています。このタイプの床は表面の木の厚みが十分に残っていれば条件付きで研磨が可能です。

単板フローリング研磨の注意点

単板フローリングは無垢フローリングほど余裕がありません。芯材に達するほどの深いキズは消えませんし、研磨できる回数は2~4回で摩耗が進んでいると研磨は不可能です。そのため研磨前には必ず断面の確認、過去の研磨歴、そして摩耗状況をチェックする必要があります。

「単板だから削れる」とは言い切れず状態次第で判断が分かれる床材です。

突板フローリングはなぜ削れないのか

表面は0.2〜0.3mmの「木のシート」

突板フローリングは表面に0.2〜0.3mmほどの非常に薄い木のシートを貼った床材です。

見た目は木ですが削れる余地はほとんどありません。コピー用紙より少し厚い程度しかないため研磨すると一瞬で下地が露出します。

突板を削ると起きる取り返しのつかない事態

突板フローリングを研磨してしまうと色がまだらになったり、一部だけ下地が見えたりするため補修が不可能な状態になります。「少しだけ削るなら大丈夫」ということはなくプロの研磨機は必ず削りすぎます。

そのため、突板フローリングは研磨不可が原則です。張り替えや上貼りが現実的な選択肢になります。

素人でもできる削れる床・削れない床の見分け方

断面を見るのが一番確実

床下収納や点検口がある場合は断面を見ることで判断のヒントになります。

床下点検口まわりの無垢フローリングを研磨前に確認している様子。
床下点検口まわりは、フローリングの種類や厚みを見極める重要なチェックポイントです。
  • 表面から中まで同じ木目 → 無垢
  • 表面にだけ薄い層 → 単板・突板

特に、表面の厚みが見えるかどうかが重要です。


キズの中身もヒントになる

突板フローリングの表面シートが摩耗し、下地が透けて見えている劣化状態の床
表面の突板(薄い木シート)が摩耗し、色ムラや下地の透けが発生している突板フローリング。
この状態になると研磨による再生はできず、補修や張り替えが必要となります。

深めのキズがある場合その中を観察するのも一つの方法です。

  • 中まで同じ色 → 無垢の可能性
  • 中が白っぽい → 突板の可能性

ただし、これらはあくまで目安であり最終判断は専門家の確認が必要です。

削れる床でも「必ず削れる」とは限らない

過去の研磨回数や劣化状況も重要

無垢フローリングであっても過去に何度も研磨されている場合や、極端に摩耗している場合はこれ以上削れないこともあります。また水濡れ、シロアリ被害、浮きや反りがある場合、研磨より補修が優先されることもあります。

だからこそ現地確認が必要

「削れる床かどうか」は材料名だけでは判断できません。構造・状態・履歴を含めて見たうえで初めて安全な判断ができます。ムクリペでは削れるかどうかだけでなく、削るべきかどうかも含めて判断しています。

削れるかどうかは構造で決まっている

見た目では判断できないのがフローリング

同じ木の床に見えても、

  • 無垢 → 研磨可能
  • 単板 → 条件付き
  • 突板 → 研磨不可

という明確な違いがあります。

迷ったら、削る前に確認を

削れる床を正しく削ることは床を長く使うための大切な選択です。一方で、削れない床を削ってしまうと、取り返しがつきません。「うちの床、削れるのかな?」そう思った時点でまずは構造を確認することが一番の近道です。

その床、「削れるかどうか」だけでも確認してみませんか?

フローリングの劣化を見ると、「もう張り替えしかないのかな」「研磨しても意味がないかも」と感じる方は少なくありません。
ですが実際には削れるフローリングなのか、削れないフローリングなのかで選択肢は大きく変わります。
無垢フローリングや厚みのある単板フローリングであれば写真のように表面を整えることで見た目も質感も大きく回復するケースがあります。
一方で、突板フローリングの場合は削らず別の方法を選ぶ方が良い場合もあります。
ムクリペでは「とりあえず削る」ことはしません。
まずは床の状態を見て削れるのか・削るべきかを正直に判断します。
遠方の場合は床下収納やキズ部分などの写真をお送りいただければ事前に目安をお伝えすることも可能です。
張り替えを決めてしまう前に一度、その床にまだ可能性が残っているかを確認してみてください。

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