日本各地を歩いていると、街路樹や公園でよく目にする木のひとつに センダン(栴檀) があります。
初夏に薄紫色の花を咲かせ、秋には黄色い実をつけるその姿は親しみやすく、地域の景観を彩ってきました。
中には樹齢数百年を超える巨樹もあり、地域のシンボルや信仰の対象となっているものもあります。
センダンとは?
センダンはセンダン科に属する落葉高木で、成木になると高さ20mを超える大木に育ちます。
「栴檀は双葉より芳し」ということわざで知られますが、ここでいう「栴檀」は実際にはビャクダン(白檀)のことで、混同されやすい点は有名です。
日本では本州以南に分布し、庭木や街路樹としても植えられています。
巨樹・巨木としての存在感
センダンの巨木は、幹回りが数メートルに達し、樹冠を大きく広げて日陰をつくります。
特に夏の濃い緑は涼やかで、公園や神社の境内にある巨樹は地域住民の憩いの場にもなっています。
秋にたくさん実をつける姿は壮観で、冬には実を求めて野鳥が集まるなど、生態系にとっても大切な役割を果たしています。
センダンと人との関わり
センダンの木材は比較的軽く加工がしやすいため、家具材や建具材に利用されてきました。
一方で、果実や葉には薬効成分や防虫効果があるとされ、古くから生活に役立てられてきた歴史があります。
特にインドや東南アジアでは近縁種が「ニーム」と呼ばれ、神聖な木としても扱われています。
代表的なセンダンの巨木
・鹿児島県の「蒲生のセンダン」 … 樹齢数百年と伝わる大樹で、地域のシンボル。
・沖縄のセンダン並木 … 南国の強い日差しを和らげる街路樹として親しまれています。
文化的・象徴的な意味
センダンは「子孫繁栄」や「生命力の象徴」として植えられることも多く、地域の人々の暮らしに寄り添ってきました。
その巨樹は単なる自然物にとどまらず、土地の歴史や文化を伝える存在ともいえるでしょう。
エコロキアの視点から
エコロキアでは、こうした巨樹巨木の存在を尊重しながら、木材として活用されるセンダンの魅力についても発信しています。
自然と人との関わりを伝える素材として、センダンは「身近でありながら奥深い樹木」といえるのです。