あなたの街の大きな木クスノキ

泉穴師神社のクスノキ(いずみあなしじんじゃのくすのき):大阪府泉大津市 

あなたの街の大きな木

泉穴師神社とは?

大阪府泉大津市豊中町に鎮座する泉穴師神社は、飛鳥時代の白鳳元年(672年)に創建されたと伝えられ、1350年以上の歴史を持つ由緒ある神社です。

境内には「穴師の森」と呼ばれる鎮守の森が広がり、その中でも特に注目すべきなのが、樹齢600年を超えるとされるクスノキの御神木です。

樹齢600年のクスノキ御神木

泉穴師神社の御神木であるクスノキは、長い年月を経て地域の人々に親しまれてきました。クスノキは常緑樹であり、一年を通して青々とした葉を茂らせることから、「生命力の象徴」として古くから崇められています。

このクスノキは高さ20メートル以上にも達し、幹回りも太く、地域のシンボルとしての存在感を示していました。しかし、長年人々を見守ってきたこの御神木は、2018年9月の台風21号によって大きな被害を受けました。

台風21号で倒れた御神木

2018年の台風21号は関西地方に甚大な被害をもたらしました。
泉穴師神社の御神木もその強風に耐えきれず、根こそぎ倒れるという事態に見舞われました。当初は倒木の撤去が検討されましたが、地元の人々の間で「長年神社を見守ってきた御神木をそのまま処分してよいのか」という議論が巻き起こりました。

最終的に、神社の関係者や氏子、泉大津市長を含めた話し合いの結果、倒れた御神木を「災害遺産」として後世に伝えていくことが決定されました。

倒木後も息づく生命力

驚くべきことに、倒れた御神木はその後も生命力を示し続けています。横たわった幹の側面から新たな芽(ひこばえ)が伸び始め、自然の力強さや生命の循環を象徴する存在となりました。

この姿に感動する人も多く、現在では「倒れてなお生き続ける御神木」として親しまれています。

クスノキの森「穴師の森」

泉穴師神社の境内には、クスノキの大木が12本以上残されており、市の天然記念物に指定されています。これらの木々が生い茂る「穴師の森」は、地域の人々にとって癒しの空間となっており、「大阪みどりの100選」にも選ばれています。

また、クスノキは強い香りを放つことで知られ、その芳香成分には防虫やリラックス効果があるとされています。そのため、古くから薬用植物としても利用され、「薬の木」としても親しまれてきました。

倒木を活用した御守り

泉穴師神社では、倒木した御神木の枝や樹皮を活用し、「身体健全・病気平癒御守り」を製作・授与しています。クスノキの持つ生命力にあやかり、健康や病気平癒を願う人々にとって特別な御守りとなっています。

この御守りは、倒れた木をただの「災害の爪痕」として扱うのではなく、「新たな命を育む象徴」として再生させるという意味が込められています。

泉穴師神社の御神木が教えてくれること

泉穴師神社のクスノキは、長い歴史の中で地域と共に歩み、自然の脅威を乗り越えながらも新たな命を育む姿を見せています。その姿は、私たちに自然の偉大さや生命の尊さ、そして困難を乗り越える力を教えてくれます。

600年以上の時を超えて人々を見守り続けた御神木が、倒れてなお新たな命を育む姿を見せていることは、まさに「不屈の精神」の象徴といえるでしょう。

泉穴師神社のクスノキに会いに行こう

泉穴師神社のクスノキは、ただの木ではなく、地域の歴史と人々の思いが詰まった存在です。倒木という大きな試練を乗り越え、今なお生き続ける姿を一度訪れて確かめてみてはいかがでしょうか?

泉穴師神社の境内を歩きながら、生命力に満ちた御神木の姿に触れることで、自然の偉大さと人とのつながりを改めて感じることができるはずです。

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