エコロキアのアトリエがある奈良県御所市。
この町にある一言主神社(ひとことぬしじんじゃ)は、古来より「願い事を一言だけ叶えてくれる神様」として信仰を集める神社です。
この神社の境内にそびえるイチョウの巨木は、その荘厳さと美しさから多くの参拝者を魅了しています。
今回はこのイチョウの巨木について、逸話やその魅力を詳しくご紹介します。
一言主神社とイチョウの巨木の歴史
一言主神社は、雄略天皇の時代から伝わる古社で、主祭神である一言主大神は「一言で願いを叶えてくれる神」として広く知られており、地元では「いちごんさん」の名前で親しまれています。
その由来には、雄略天皇が一言主大神と山中で遭遇し、大神が「我は一言主の神なり。一言の善悪を司る」と述べたという逸話が残っています。
境内のイチョウの巨木は、この神社の象徴的な存在で、樹齢はおよそ1200年以上とも云われています。
その大きさは圧巻で、幹回りが数メートルに達し、天高くそびえるその姿は訪れる人々を圧倒します。この巨木は「神木」として大切にされており、神社と地域住民の信仰の中心的存在です。
またイチョウの老木によく見られる気根(枝や幹から「乳房」のように見える突起物が垂れ下がる状態)が垂れ下がっており「乳銀杏」とも呼ばれ親しまれています。
樹齢1200年の巨木の威厳
葛城一言主神社のイチョウは、社殿の横にそびえ立つ巨大な木で、その高さは約25メートル、幹周りは約8メートルにも達します。この圧倒的な存在感は、ただそこに立っているだけで周囲を神聖な雰囲気に包み込むようです。
さらに、このイチョウの木は春夏秋冬で全く異なる表情を見せます。特に秋には黄金色に輝く葉が空を覆い、地面一面が黄色い絨毯に変わる光景は訪れる人々の目を奪います。その美しさから、地元だけでなく全国各地から参拝者が訪れる名所となっています。
「乳銀杏」と呼ばれる理由
この大イチョウが「乳銀杏」と呼ばれる背景には、見た目の特徴と信仰が関係しています。
イチョウの独特な形状
木の幹や枝からは乳房のような形状の瘤(こぶ)が多数垂れ下がっています。
この形状は非常に珍しく、自然の造形美といえます。この特徴的な見た目から「乳銀杏」と名付けられましたが、それだけでなく、この形状には特別な信仰が付随しています。
母乳祈願の信仰
古来、このイチョウは母乳が出ずに悩む女性が願掛けをする場として信仰されてきました。
伝承によれば、母乳不足に苦しむ女性がこの木に祈りを捧げたところ、母乳が出るようになり、子供を健康に育てることができたとされています。
この逸話が広まり、現在でも母乳育児や子育てに関する願いを持つ人々が訪れる神聖な場所となっています。
神社との結びつき:願いを叶える「一言の神様」
葛城一言主神社は、「一言で願いを叶える」とされる一言主大神(ひとことぬしのおおかみ)を祀っています。この神様は、願いを簡潔に一言で伝えることで、その願いを叶えてくれると言われています。この神社と乳銀杏が結びついたことで、子宝祈願や母乳祈願を始め、女性たちの切実な願いを叶える場としての役割を果たすようになりました。
また、このイチョウの木は一言主大神の力が宿る「神木」としても崇められています。そのため、木の根元で祈ることで、願いが神様に届きやすくなると信じられています。
四季折々の美しさ
このイチョウの木が持つもう一つの魅力は、四季を通じて変化するその美しさです。
春
新緑の季節、イチョウの若葉が芽吹き、生命力あふれる姿を見ることができます。青々とした葉が清々しい空気をもたらし、参拝者を迎えます。
夏









葉が濃い緑色に変わり、木陰が涼しさを与えてくれます。イチョウの下で休むと、心地よい風と共に森の香りが感じられるでしょう。
秋
秋の紅葉シーズンが最も見どころです。黄金色の葉が日光を浴びて輝き、風に吹かれて舞い落ちる様子は圧巻です。この時期、訪れる人々はその美しさに魅了され、多くの写真が撮影されます。
冬
葉がすべて落ちた後のイチョウは、木の幹や枝がむき出しになり、その力強い姿が際立ちます。冬の厳しい寒さの中でもその存在感は損なわれず、訪れる人々に自然の力を感じさせます。
まとめ
葛城一言主神社の乳銀杏は、その圧倒的な自然の美しさと神秘的な逸話から、特別な存在感を持っています。母乳祈願や子宝祈願の対象として信仰されるだけでなく、四季折々の表情で訪れる人々を魅了しています。
もし奈良を訪れる機会があれば、ぜひこの大イチョウの元を訪れ、歴史と自然が織りなす神秘の空間を体感してみてください。その存在があなたの心に深い感動と癒しをもたらしてくれることでしょう。










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