琵琶湖の形を家具に取り入れる新しい試み
滋賀県の象徴である琵琶湖。その独特の形は、地元の人々にとって愛着のある存在であり、観光や文化のシンボルとしても知られています。先日、僕が指導しているレジンテーブル製作体験ワークショップに参加された方から「将来的に大きなダイニングテーブルに琵琶湖の型を抜いて、そこへブルーのレジンを流し込んでみたい」というリクエストをいただきました。
しかし、僕自身もそのような方法を実際に行ったことがなく、実際に可能なのか、どのような工程で進めるのが適切なのかを確認する必要がありました。そこで、今回のブログではそのための 小さなサイズの試作トライアル をご紹介します。練習を兼ねたこの取り組みは、将来的な大作への布石となる大切な一歩です。
レーザー加工機による精密な琵琶湖の型抜き
レーザー加工機の強み
まず取り掛かったのは、レーザー加工機による琵琶湖型の切り出しです。レーザー加工機の魅力は、なんといってもその精度の高さにあります。複雑で入り組んだ琵琶湖の湖岸線を正確にトレースし、細部まで美しく再現できるのは、手作業では到底難しい領域です。加工中の赤いレーザー光が木材表面を走る様子は、まるでデジタルとクラフトが融合する瞬間のようで、見ているだけでもわくわくします。

この工程で切り抜かれた琵琶湖型のパーツは、次の胡桃材への加工のためのガイドとしても活用されます。つまり、精度の高いレーザーカットがその後の作業全体の完成度を左右するといっても過言ではありません。

トリマーで胡桃材を彫り込む工程
無垢材ならではの質感を活かす
レーザーで切り抜いた型をもとに、胡桃の無垢板にトリマーを用いて琵琶湖の形を彫り込みます。トリマーは木材加工に欠かせない道具の一つで、深さや形状を自在にコントロールできるのが特徴です。しかし、木目の流れや硬さの違いによって刃のかかり具合が変わるため、経験と感覚が問われる作業でもあります。

胡桃材は硬さと粘りを兼ね備えた木材であり、彫り込むことで独特の陰影を生み出します。レーザーによる正確な型と、トリマーによる手仕事が組み合わさることで、自然素材の持つ温かみをそのまま活かした加工が可能となるのです。
レジン下塗りによる準備
気泡を防ぐための大切な工程
次に行ったのは、彫り込んだ琵琶湖部分へのレジンの下塗りです。ブルーのレジンを流し込む前に、まず透明のレジンを刷毛で丁寧に塗布します。これによって木材の繊維にレジンが浸透し、後で流し込む際に気泡が発生するのを防ぐ効果があります。

この下準備を怠ると、完成後に小さな気泡が目立ち、透明感やブルーの発色が損なわれる可能性があります。見た目の美しさを左右する大切な工程であり、時間をかけて丁寧に行いました。
この段階で、レジンが木目を濡らしたように艶やかに浮かび上がり、琵琶湖の水面を思わせる雰囲気がすでに感じられます。
今後の展望|大きなレジンテーブルへ
練習の成果を次のステップに
今回の試作は、あくまでワークショップ参加者のアイデアを実現可能にするための小規模なトライアルでした。ですが、この工程を経たことで「レーザー加工とトリマー加工の組み合わせ」「レジン下塗りの重要性」など、実際の製作に必要なポイントが明確になりました。
今後は、この小さな板での練習をもとに、大きなダイニングテーブルサイズの琵琶湖レジンテーブルにも挑戦していきたいと考えています。ブルーのレジンを流し込んだ時、まるで湖そのものが家具の中に広がるような作品になるでしょう。
滋賀県を象徴するデザインとしての魅力はもちろん、オーダーメイド家具やインテリアとしても非常に価値のある仕上がりになるはずです。
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