イブキオーダー事例レジンテーブル・一枚板

同じ「海」なのに、まったく違う。レジンテーブルに映る“記憶の色”

カイヅカイブキを島のように配置し、ブルーグラデーションのレジンを流し込んだ円形レジンテーブル イブキ
前回配置したカイヅカイブキが、まるで島のように浮かび上がる構成。 そこに宮古ブルーをイメージしたレジンを流し込み、穏やかな浅瀬から深みのある海へとグラデーションをつけています。

2025年最後の御所市レジンテーブル制作体験ワークショップ

ご夫婦で挑む、世界にひとつのレジンテーブル

2025年最後の御所市でのレジンテーブル制作体験ワークショップ。
今回ご参加いただいたのは、前回の工程でシリコン型枠にカイヅカイブキを配置されたご夫婦です。レジンテーブル制作体験は、お一人で集中して取り組まれる方もいれば、ご夫婦やご家族で「一緒に作る時間」を大切にされる方も多くいらっしゃいます。

特にご夫婦での制作体験では、完成したテーブル以上に「どんな色にするか」「どんな雰囲気がいいか」といった会話そのものが、作品に深く反映されます。レジンテーブルは単なる家具ではなく、その人の記憶や価値観が形になるもの。だからこそ、色を決める工程は技術以上に“対話”が重要になります。

前回の工程があるからこそ、今日の色入れが活きる

レジンテーブル制作体験は一度で完結するものではありません。
前回は、カイヅカイブキの配置や向き、島のように見せるためのバランスをじっくり検討しました。その積み重ねがあるからこそ、今回の「色を入れる工程」が意味を持ちます。

レジンテーブル制作体験ワークショップで、複数の青系顔料を使って色を調整する作業風景
用意された青やグリーンの顔料の中から、理想の「海」に近づけていく作業。
正解はなく、あるのはイメージだけ。
その人の記憶や感覚が、そのままレジンテーブルの表情になります。

よく「レジンを流すだけ」と思われがちですが、実際には木の配置で作品の8割は決まっています。色入れは、その完成度をさらに引き上げる最終調整のようなもの。だからこそ、エコロキアの制作体験では工程を分け、ひとつひとつを丁寧に行うことを大切にしています。

「海」をイメージしたレジンテーブルが面白い理由

ひとことで「海」と言っても、イメージは人それぞれ

「海をイメージしたレジンテーブル」と聞くと、青いレジンを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際に制作体験を行っていると、「海」という言葉がいかに曖昧で、同時に奥深いかを実感します。

ある人にとっての海は、南国の透明度の高い浅瀬。
ある人にとっては、冬の日本海の重たい青。
また別の人にとっては、夕暮れ時の少しグレーがかった地中海の色かもしれません。

レジンテーブル制作体験の面白さは、この“記憶の違い”がそのまま作品に表れることです。正解の色は存在せず、あるのは「その人が思い描く海」だけなのです。

今回は宮古島の「宮古ブルー」をイメージ

今回ご夫婦が選ばれたテーマは、宮古島の宮古ブルー。
一口に宮古ブルーと言っても、実際の海は単色ではありません。浅瀬には淡いグリーンがあり、少し深くなると透明感のあるブルーへと変化していきます。

そのグラデーションを表現するため、今回はブルーとグリーンを単純に混ぜるのではなく、レイヤーを意識した色設計を行いました。色を足しすぎないこと、濁らせないこと、そして木の表情を消さないこと。このバランスが、レジンテーブルの完成度を大きく左右します。

色を作る工程で大切にしている考え方

顔料は「足す」より「引く」意識が重要

レジン制作で初心者の方が最も失敗しやすいのが、色を濃くしすぎてしまうことです。「もう少し青くしたい」と思って顔料を足すと、一気に不透明になってしまうことも珍しくありません。

レジンテーブル制作体験ワークショップで、宮古ブルーをイメージした青いレジンに顔料を混ぜるご夫婦
海の色を決める工程は、レジンテーブル制作体験の中でも特に楽しいひととき。
今回は宮古島の「宮古ブルー」をイメージして、淡いグリーンとブルーのバランスを丁寧に確認しながら色を作っていきます。

エコロキアの制作体験では、必ず「まず薄く、様子を見る」という考え方をお伝えしています。レジンは硬化すると色味が変わるため、作業中の色が完成形ではありません。そのため、色を足す前に一度立ち止まり、「本当に必要か」を考えることが大切です。

プロが横にいる制作体験だからできる判断

この「色の引き算」は、独学ではなかなか難しい部分です。
動画や写真では分からない微妙な濁りや、木との相性は、実際の現場で判断する必要があります。

淡いグリーンから深いブルーへと変化する宮古ブルーのレジンが広がるレジンテーブル
ひとことで「海」と言っても、思い描く色や深さは人それぞれ。
宮古島の透明感ある海、日本海の力強い海、地中海の落ち着いた青。
レジンテーブル制作体験では、その“記憶の海”を形にできます。

レジンテーブル制作体験では、プロが常に横で色の変化を確認しながらアドバイスを行います。「ここまでは自分でできる」「ここから先はプロが判断した方がいい」この境界線を知ることも、制作体験の大きな価値のひとつです。

同時進行する、さまざまな「海」のレジンテーブル

富山県の日本海をイメージした作品

現在、制作体験ワークショップでは富山県の日本海をイメージしたレジンテーブルも同時に制作されています。こちらは宮古ブルーとは対照的に、深みがあり、少し重さを感じる青が特徴です。

富山県雨晴海岸の夕焼けをイメージしたオレンジから濃紺へと変化するレジンテーブル
富山県・雨晴海岸の夕暮れ時をイメージしたレジンテーブル。
沈みゆく夕陽のオレンジが、少しずつ深いブルーへと変わっていく時間帯の海を表現しています。
昼の海でも夜の海でもない、一日の終わりだけに現れる色。その曖昧さが、この作品の一番の魅力です。

同じレジン、同じ木材を使っても、テーマが変わるだけでまったく別の表情になる。これこそが、レジンテーブルという素材の面白さであり、奥深さでもあります。

オーダー制作中の地中海をイメージした海

さらに現在、オーダーで制作中なのが地中海をイメージしたレジンテーブル。

地中海の穏やかな海をイメージしたブルーグリーンのレジンと木目が溶け合うレジンテーブル
鮮やかさよりも、深さと落ち着きを大切にした地中海の「海」。
ブルーグリーンのレジンがゆっくりと木の縁に溶け込み、リゾートというよりも“暮らしの中にある海”をイメージしています。
同じ海でも、主張しすぎない色合いが空間を選ばない一枚です。

こちらは鮮やかすぎず、どこか落ち着いたトーンのブルーが特徴です。空間に溶け込むことを重視した色設計で、同じ「海」でも用途や暮らし方によって最適解は変わります。

レジンテーブル制作体験で得られるもの

完成品以上に残る「作った記憶」

レジンテーブル制作体験で多くの方が口にされるのが、「作っている時間そのものが楽しかった」という言葉です。完成したテーブルはもちろん価値がありますが、それ以上に「どうやって作ったか」「どんな会話をしたか」という記憶が、テーブルを見るたびに蘇ります。

自分でできる範囲と、任せる判断力

すべてを自分でやることが正解ではありません。
レジンテーブル制作体験では、「ここまでは自分で」「ここからはプロに任せる」という判断を学ぶことも大切にしています。その境界線を知ることが、失敗しないものづくりにつながります。

あなたの「海」は、どんな色ですか?

宮古ブルー、日本海、地中海。
同じ「海」でも、人の数だけ色があります。
レジンテーブル制作体験は、その記憶の色を形にする時間です。

もし「自分の海を形にしてみたい」と思ったら、次はあなたの番かもしれません。

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