昨年末に行った、ヒノキ門扉メンテナンスの背景
以前、エコロキアで納品させていただいたヒノキ無垢材の門扉。
無垢材ならではの表情や存在感を気に入っていただき、日々の暮らしの中で使われてきましたが、屋外設置という環境もあり、経年による黒ずみが一部に見られるようになってきました。
ヒノキは耐久性の高い木材ですが、紫外線・雨・湿気の影響を受け続けると、表面に汚れや変色が蓄積していきます。
今回のメンテナンスは「傷んだから直す」のではなく、これ以上劣化を進ませないための予防的な手入れとして行っています。
ヒノキ門扉に現れた「黒ずみ」の正体とは?
汚れではなく、木材表面の劣化サイン
門扉の黒ずみは、単なる汚れではありません。
多くの場合、以下の要因が重なっています。
- 雨水に含まれる汚れの染み込み
- 紫外線による表層の劣化
- 既存塗膜の防水性能低下
特にヒノキのような淡色系の木材は、黒ずみが目立ちやすいため、「もう寿命では?」と誤解されがちです。

全体としてはまだ健全な状態ですが、雨や紫外線の影響を受けやすい部分を中心に黒ずみや色ムラが見られました。
この段階で適切な研磨と再塗装を行うことで、門扉全体の寿命を延ばすことができます。
しかし実際には、表面数ミリを適切に処理すれば再生可能なケースがほとんどです。
洗浄だけでは解決しない理由
市販の洗剤や高圧洗浄で一時的に明るくなることもありますが、
それでは木材内部に染み込んだ劣化部分までは取り除けません。
むしろ、水分を過剰に与えることで、
・乾燥割れ
・反り
・再黒化の促進
につながるケースもあります。
このあたりが「自分でできる範囲」と「プロに任せたほうがいい境界線」の一つです。
今回のメンテナンス工程|研磨から塗装まで
黒ずみ部分を中心に、適切な研磨処理
まず行ったのは、黒ずみが出ている箇所を中心とした研磨作業です。
ここで重要なのは「削りすぎないこと」。
ヒノキの柔らかさを考慮しながら、
・黒ずみの原因となっている劣化層のみを除去
・健全な木肌は極力残す
というバランスを見極めながら作業を進めています。
オスモ ウッドプロテクターで下地を整える
研磨後、すぐに仕上げ塗装を行うわけではありません。
まず使用したのが オスモ ウッドプロテクター。

屋外木部を保護しながら、ヒノキの質感を活かすための重要な工程です。
この工程では、
- 木材内部への浸透
- 防腐・防カビ性能の付与
- 上塗り塗装の定着性向上
を目的としています。
屋外木部において、この下地処理を省くかどうかで、数年後の状態が大きく変わります。
仕上げ塗装に「オスモ ウッドステインプロテクター 727 ローズウッド」を選んだ理由
ヒノキの木目を殺さず、色味を整える
仕上げには
オスモ ウッドステインプロテクター 727 ローズウッドを使用しました。
濃すぎず、赤みも強すぎないローズウッド色は、
- ヒノキの繊細な木目を残す
- 汚れが目立ちにくくなる
- 経年変化も楽しめる
という点で、門扉のような外構木部と非常に相性が良い色です。
「塗って終わり」ではなく、次につながる仕上げ
この塗装は、見た目を整えるだけでなく、
次回のメンテナンスをしやすくするための仕上げでもあります。

ヒノキの木目を残しつつ、落ち着いた色味と屋外耐候性を両立した仕上がりとなりました。
オスモの自然塗料は、
・剥がす必要がない
・部分補修が可能
という特性があり、数年後の再メンテナンス時にも大きなメリットになります。
ヒノキ門扉のメンテナンスは「いつ」「誰が」やるべきか?
自分でできる範囲/できない境界線
正直に言うと、
- 軽い色あせ
- 表面の乾燥
程度であれば、DIYでの塗り直しも可能です。
しかし、
- 黒ずみが出ている
- 塗膜が切れている
- 触るとザラつく
こうした症状が見られる場合は、研磨を含めた専門的な判断が必要になります。
「まだ使える」を見極めることが一番のコストダウン
門扉を交換する前に、
「本当に寿命なのか?」
を一度立ち止まって考えてみてください。
無垢材は、適切な手入れをすれば何十年も使い続けられる素材です。
今回のヒノキ門扉も、メンテナンスによって再び気持ちよく使える状態に戻りました。

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