メルバウとの出会い
無垢フローリングの業界に入社して、初めて海外担当させて頂いた国がインドネシアでした。インドネシアの無垢フローリング工場では当時インドネシアチークを中心にローズウッド(ソノケリン)、そしてメルバウの無垢フローリングを生産しており、自分自身にとって付き合いの長い樹種たちです。
チークやローズウッドの名は木に興味がない人でも聞いたコトがある方も多いと思いますが、メルバウ…と聞いてピンとくる人は余程の木材好きな方で、本日はそんなマニアックなメルバウのメリットとデメリットをご紹介したいと思います。

メルバウとは
メルバウとは「太平洋鉄木」とも呼ばれ、その名が示す通り鉄のように重くて硬い木…と云うほどでもありませんが、無垢フローリングに用いられている樹種の中では比較的硬くて重く、オーストラリアでは屋内の無垢フローリングだけではなくウッドデッキとしても非常に人気の高い樹種だそうです。
無塗装の写真だけを見ると南洋材らしくラワンのようなガサガサした感じの表情でこのままでは魅力も伝わりにくいのですが、塗装をしてワントーン濡れ色がつくとグッと高級感が増します。

メルバウのメリット
メルバウのメリットは何と云っても抜群の寸法安定性です。
上記のメルバウは15×150×1820mmの一枚ものですが、他の樹種の150mm幅の無垢フローリングでここまでピシッとサネが入るのは数少ないです。
そしてもうひとつ、メルバウのメリットは多量のポリフェノールを含んでおり、腐朽菌やバクテリアの増殖を抑え、防虫性能も高く、耐久性が非常に高い点です。
まぁメリットで挙げたこのふたつのポイントは両方とも性能面で、見た目やデザインとは一切関係ありませんが、その分玄人好みの無垢フローリングと云えるのかも知れません。
メルバウのデメリット
そしてメルバウのデメリット。
これはメリットで挙げたポイントの反面的なモノで、まずひとつは非常に耐久性が高く固いため、施工方法によっては冬にかなり冷たくなります。床下が冷えない対策をとっていれば問題ありませんが、硬質な樹種は熱伝導率が良いため床下が冷えると床もすぐに冷たくなります。
次に多量のポリフェノールを含んでいる点ですが、前述したようにこのポリフェノールのおかげで高い耐久性を誇ってはいるものの、ポリフェノールは水溶性で水に溶けやすく、水をこぼしたり、汗で濡れた足で歩くと真っ赤なポリフェノールが滲み出てきます。
対策としてはアク止めのシーラーを下塗りしてウレタン塗装をするか、使い続けてアクが出なくなるのを待つか…と云った難しい選択を迫られます。個人的にはウレタン塗装をするのも悪くはありませんが、自然塗料をしっかり塗って、定期的に蜜ロウワックスのようなもので表面を保護する…と少し手間は掛かりますがその分の魅力は充分にある樹種ではないかと思いますよ。
まとめ
メルバウなど名前があまり知られていない樹種で良材は結構あります。
逆に云うと名前は良く知られていて人気の樹種でも無垢フローリングとしては…イマイチと云う樹種もあり、メジャーだから良いとは限りません。
無垢フローリングを選ぶ際にもちろん色や杢目などのデザイン面も重要ですが、加工精度や寸法安定性なども含めてご検討頂ければより良い床材に出会えますよ。
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