コラムフローリング・床材塗料

アカシア無垢フローリングを「アーリーアメリカン」に仕上げるという選択|色で空間の時間軸をずらすという発想

フローリング・床材

アカシア無垢フローリングとはどんな床材か

色幅と表情を前提に選ぶべき樹種です

アカシア無垢フローリングは、同一ロット内でも色調の濃淡差が大きく、節や入り皮などの表情も豊かな樹種です。
均一で整った床を求める方には向きませんが、自然素材らしい揺らぎやラフさを楽しみたい方にとっては非常に魅力的な床材だと言えます。ラスティックグレードでは特にその傾向が顕著で、一本一本が異なる表情を持つことを前提に選ぶ必要があります。

塗装によって印象が大きく変わる素材です

アカシアは木材自体に明暗差があるため、どの塗料を選ぶかによって仕上がりの印象が大きく変化します。
クリア系であっても濡れ色が強く出ますし、着色系オイルを使用すると、濃淡差がより強調されるケースもあります。そのため、アカシアは「塗料選びが仕上がりを決める床材」と言っても過言ではありません。

Bona クラフトオイル「アーリーアメリカン」とは

空間に“時代感”を持ち込む色味です

今回別注塗装で使用したBona クラフトオイル「アーリーアメリカン」は、赤みとブラウンが混ざった深みのある色調が特徴です。アメリカ開拓時代を思わせる、乾いた木の温もりや使い込まれた床の雰囲気を再現できる色として、設計者やデザイナーから支持されてきました。単なる濃色ではなく、「時間が乗った色」という表現がしっくりくる塗料です。

現在は廃盤となっている塗料です

残念ながらBona クラフトオイルはラインナップの統廃合により、この「アーリーアメリカン」を含めて廃盤となっています。そのため、現在は同一塗料での再現はできません。過去にご採用いただいた事例としてご紹介する形にはなりますが、色の方向性や考え方は、今後の塗料選びの参考になると考えています。

代替できる塗料と色味の考え方

完全な再現ではなく「方向性」を合わせます

廃盤となった塗料の場合、まったく同じ色を再現することは現実的ではありません。
エコロキアでは「完全再現」を目指すのではなく、空間として成立する色調・雰囲気を重視しています。今回の「アーリーアメリカン」に近い色味としては、リボス カルデット #270-062「ウォルナット」などが候補になります。

アカシアは塗る場所で見え方が変わります

アカシアのように濃淡差のある樹種では、同じ塗料でも心材・辺材・節周りで見え方が大きく異なります。そのため、色見本だけで判断するのは危険です。エコロキアでは、実際のフローリング材を用いて塗装サンプルを作成し、完成時のイメージを具体的に確認していただくことを重視しています。

「イメージ」から塗料を選ぶという考え方

色名ではなく、言葉で伝えてください

「ウォルナット色」「ブラウン系」といった色名指定よりも、「ヴィンテージ感を出したい」「アメリカの古い家の床のようにしたい」といったイメージを共有していただく方が、仕上がりの精度は高くなります。色は結果であり、目的ではありません。

自然塗料は組み合わせと調整が前提です

自然塗料はメーカーごとに色の出方や透明度が異なります。場合によっては、単色ではなく調色や重ね塗りによって理想の雰囲気に近づけることもあります。そのため「この塗料一択」という考え方はおすすめしていません。

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