今回は「レジンテーブル」ではなく、オーク無垢フローリングの豆知識
今週はレジンテーブル制作のお話が多かったのですが、今回は少し視点を変えて、無垢フローリング、特にホワイトオークに関する話題をお届けします。
木材に携わっていると、時折「これは何だろう?」と目を引く珍しい現象に出会うことがあります。
本日のテーマは、ホワイトオーク無垢フローリングのラスティックグレードに、ごく稀に現れる“黄色いシミ”についてです。

ホワイトオークの黄色いシミ──それは何?
見た目は汚れのようなシミ。でも実は違う
無垢フローリングをご購入いただいたお客様から、たまに「これって汚れですか?」「塗料が垂れた跡でしょうか?」というお問い合わせをいただくことがあります。
しかし、実際にはそれは外部から付着した汚れでも塗装ミスでもなく、木材内部に由来する“自然現象”です。
原因は「菌」──そう、あの冬虫夏草と同じ仲間
黄色いシミの正体、それは「菌類(きのこ菌)」の一種です。
これを聞いて「えっ、カビですか?」「菌と聞くとちょっと…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実際には漢方薬などでも知られる「冬虫夏草」などと同じく、自然界に存在する菌類であり、人体に有害なものではありません。
しかも、無垢フローリングとして製品化される段階で行う人工乾燥の工程によって、これ以上繁殖することはありません。
つまり、黄色いシミはあくまで“木が生きていた証”として残された模様のようなものなのです。
どうして菌が木材に?木は大地とともに生きている
木材は地中からあらゆる成分を吸収して成長する
オークをはじめとする広葉樹は、長い年月をかけて森林の中で成長します。
その過程で、地中のミネラル、石灰質、金属イオン、微生物など多様な要素を吸い上げながら幹を形成していきます。
たとえば、東南アジア原産の「チーク」や「メルバウ」では、成分中に石灰質やケイ酸を多く含むため、木目の中に白い筋状の模様が現れることがあります。
これと同じように、ホワイトオークにも成長過程で土壌から菌類や有機成分が吸収され、それが変色のように見えることがあるのです。
黄色いシミが現れるのは“ラスティックグレード”に多い理由
今回話題にしている「黄色いシミ」は、ホワイトオークのラスティックグレードにおいて稀に確認されます。
ラスティックグレードとは、節・白太・色ムラ・髄心などの天然木の個性をそのまま活かしたグレードのこと。

そのため、自然のままの木材に含まれる色素や菌類の痕跡が残っている可能性が高いのです。
プレミアムやセレクトグレードでは、そうした部分は製造段階で除かれることが多いため、目にすることはまずありません。
エコロキアの検品体制と品質管理について
黄色いシミは原則ハネられますが…ごく稀に混入します
エコロキアでは、無垢フローリングの製造時・輸入時・梱包時に3重の検品を行っており、こうしたシミは原則出荷前に除外しております。
しかし、それでも本当にごく稀に、検品の目をすり抜けて混入してしまうことがあります。
実際、今回この黄色いシミを確認したのは、僕自身にとっても7年ぶりのことでした。そのため、珍しさと学びの共有の意味も込めて、今回ブログで取り上げることにしました。
黄色いシミがあってもフローリングとしての品質には問題ありません
この黄色いシミは、木の構造的強度や使用上の安全性には一切影響を与えません。
また、乾燥済みであるためそれ以上広がったり、腐ったり、カビたりすることもありませんので、どうかご安心ください。
見た目として気になる場合は、その部分をカットして施工する、塗装時に濃い色を選ぶ、家具の下に配置するなどの対処も可能です。
自然素材には個性がある。それが「無垢」の魅力でもあります
- ホワイトオークの黄色いシミは菌(冬虫夏草の仲間)によるもの
- 人体に害はなく、乾燥処理済みのため拡大もしない
- ラスティックグレードならではの個性としてごく稀に見られる
- フローリングとしての性能・耐久性には一切影響なし
- エコロキアでは原則として検品時に除去しているが、混入はゼロとは言えない
無垢材を選ぶということは「自然のままの個性と付き合う」こと
無垢フローリングは、自然が作り出した唯一無二の素材です。
節や白太、色ムラや小さな虫穴、そして今回ご紹介したような黄色いシミも、すべて“自然が作った一点物”としての魅力です。
完全に均一でパターン化された人工素材とは違い、自然素材には表情があります。だからこそ、暮らしの中に温もりや深みをもたらしてくれるのです。
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