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木のうんちく-第6回「木の名前の由来」

木のうんちく話

木の名前には、自然の美しさや人々の生活とのつながりが深く刻まれています。その名前の由来を探ると、古代からの知恵や文化が垣間見えてくるので、今回のうんちくでは、諸説ある木の名前についてのその魅力を紐解いていきます。

木の名前に隠された物語

日本の木の名前の由来

日本では、木の名前がその形状や特徴、利用法に基づいて付けられていることが多いです。

  • 桜(さくら):花の美しさと春の象徴として古くから親しまれてきました。「咲く」に「ら」を付けて、「咲くもの」という意味があるとされています。
  • 松(まつ):耐久性と長寿の象徴。「松」という漢字は「待つ」に通じ、神を待つ木とされていました。
  • 杉(すぎ):直立する姿が「真っ直ぐ」という言葉に由来すると言われています。日本では建材として広く使われています。
  • 楓(かえで):葉がカエルの手に似ていることから「蛙手(かえるて)」が転じたもの。
  • 楢(なら):古語で「ならび」は「並ぶ」「整列する」という意味があり、この木が並んで生えている様子や、まっすぐに伸びる性質に由来しているといわれています。
  • 椿(つばき):冬に咲く花で知られ、「葉が厚い」から「厚葉木(つばき)」と名付けられたとする説があります。
  • 桧(ひのき):諸説あり燃えやすいから「火の木」や神聖な木として「日の木」から転じた説などあります。
  • 楠(くすのき):楠の名前の由来には諸説ありますが、一説には「薬の木」が転じたものと言われています。楠の樹皮や葉は古来より薬草として利用され、特に虫よけや防腐剤として重宝されました。
  • 椎(しい):「椎」は古くは「しいの実」の木と呼ばれていました。この木の実は縄文時代から食用にされており、秋にはたくさんの実を落とします。漢字の「椎」は中国から伝わったものですが、日本固有の木に由来する名前がそのまま採用されているのは興味深いポイントです。
  • 欅(けやき):「欅」の名前は、実は明確な由来がはっきりしていません。しかし、その堅く美しい木肌から、「木材として欠けるところがない」という意味が込められていると言われています。

外国の木の名前の由来

海外でも木の名前はその特徴や用途に由来するものが多いです。

  • オーク(oak):古英語の “ac” に由来し、「硬い木」を意味します。家具や建築材として利用されています。
  • シダー(Cedar):ギリシャ語の “kedros” から派生し、香りの良い木として知られています。
  • パイン(Pine):ラテン語の “pinus” に由来し、「樹脂」を意味します。松脂が採取できることからこの名が付きました。
  • バオバブ(Baobab:アフリカの現地語で「逆さまの木」を意味します。独特の幹の形が特徴的です。
  • メープル(Maple):ラテン語の “acer” に由来し、「鋭い」を意味します。葉の形が鋭角的であることから名付けられました。
  • ウォルナット(Walnut):古英語の “wealhhnutu” に由来し、これは「外国のナッツ」という意味を持ちます。「wealh」は「外国」を、「hnutu」は「ナッツ」を表しており、ウォールナットがイギリスにおいて外来種とみなされていたことを反映しています。
  • オリーブ(Olive):ギリシャ神話では女神アテナが人類に与えた贈り物として知られており、ラテン語の “oliva” 、さらに遡ると、ギリシャ語の “elaia”や古代ヘブライ語の “zayit” にその起源を持つとされています。
  • アッシュ(Ash):北欧神話で、最初の人間が作られた木とされており、古英語の “æsc” に由来し、「槍」を意味していました。この名前は、アッシュの木が硬くて丈夫なため、槍や武器の柄として使われたことに由来します。
  • マホガニー(Mahogany):一説によると、西アフリカの言語で木を意味する言葉 “m’oganwo” が変化したものとされています。これが、カリブ海諸島の植民地時代にスペイン語や英語を通じて「Mahogany」として広まったと考えられています。
  • ユーカリ:オーストラリア原産。ギリシャ語の “eu”(良い)と “kalyptos”(覆われた)に由来し、花が殻に覆われていることを表しています。

あなたの街の木の名前を調べてみよう

木の名前の由来を探ると、その地域の文化、歴史、科学、そして自然観が反映されていることがわかります。

それぞれの名前には深い意味や背景が込められており、知識を深めることで木々とのつながりを感じることができます。次回、森や公園を歩く際には、木の名前を注意深く観察し、その由来について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。それはきっと、新しい発見と感動をもたらしてくれるでしょう。

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