ウッドデッキ材として注目を集める「セランガンバツ」。
特に、熱帯地域に自生するこのハードウッドは、高い耐久性と独特の美しさで知られています。
一見、ウリンやイペといった他のハードウッドに隠れがちな存在ですが、その魅力を深く掘り下げると、セランガンバツならではの特性が見えてきます。
本記事では、セランガンバツの木材特性、他の材との比較、そしてそのマニアックな魅力を徹底的に解説します。
セランガンバツとは?
セランガンバツは、東南アジアを中心に広がる熱帯雨林に自生する木材です。
学名は Shorea spp. で、主にマレーシア、インドネシア、フィリピンで産出されています。セランガンバツは「イエローバラウ」とも呼ばれることがあり、耐久性が求められる建築用途や外構材に使用されることが多い木材です。
木材の基本的な特性
- 比重:0.8~1.0(非常に高密度)
セランガンバツは重硬な材として知られ、乾燥後には水に浮かばないほどの高密度です。この密度は、耐久性や耐摩耗性に寄与します。 - 色調:明るい黄褐色から赤褐色まで幅広い
加工直後の鮮やかな色味は時間の経過とともにシルバーグレーに変化します。この経年変化は、セランガンバツの魅力の一つです。 - 香り:ほのかな甘い香り
セランガンバツは、加工時に感じられる特有の香りがあり、他の木材と区別される要素となっています。 - 表面の質感:滑らかで硬いが、微細な導管があり、触れるとしっとりとした感覚を得られる。
セランガンバツの特性:ウッドデッキ材としての優位性
1. 耐久性
セランガンバツは、ハードウッドの中でも特に耐久性に優れており、熱帯雨林で培った強靭さがその特性を形作っています。
- 耐腐朽性
天然の抗菌成分を含んでいるため、腐朽菌や虫害に強い特性を持っています。これにより、湿気や雨にさらされるウッドデッキ材として理想的です。 - 耐候性
紫外線や風雨に耐える能力が高く、長期間使用しても変形や劣化が少ないのが特徴です。特に、定期的なメンテナンスを行えば30年以上の耐用年数を誇ります。
2. 安定性
木材の収縮・膨張は外部環境に晒されるウッドデッキ材にとって重要な要素です。セランガンバツはその高密度と繊維構造により、湿度の変化による膨張・収縮が少なく、寸法安定性に優れています。
3. 加工性
セランガンバツは硬く重い木材であるため、加工が難しいとされますが、熟練した職人の手にかかれば驚くほど美しい仕上がりを見せます。
- 表面の仕上がり
磨き上げると艶やかな光沢が現れ、木目の美しさが際立ちます。 - 固定性
ネジやボルトでの固定が安定し、外構材としての施工が容易です。ただし、ドリルによる下穴加工が推奨されます。
4. コストパフォーマンス
セランガンバツは、イペやチークと比較すると比較的安価で手に入るため、高品質で耐久性の高いウッドデッキを作りたい場合の選択肢として非常に優れています。
他のハードウッドとの比較
セランガンバツを他のハードウッドと比較すると、その特性とコストパフォーマンスが際立ちます。
1. イペとの比較
- 耐久性:イペの方が若干優れていますが、セランガンバツもほぼ同等の性能を発揮します。
- 価格:イペは非常に高価ですが、セランガンバツは手頃な価格で提供されます。
- 色調:イペは濃い色合いが特徴ですが、セランガンバツは明るい色味からシルバーグレーへの変化を楽しむことができます。
2. ウリンとの比較
- 耐久性:セランガンバツも充分に耐久性は高いですが、ウリンと比べると若干劣ります。
- 価格:ウリンは非常に高価で、特に大きなサイズや良質な木材は価格が上がるのに対し、セランガンバツは大量の材料が必要な場合やコストを抑えたいプロジェクトに適しています。
- 質感:質感は好みによりますが、重厚感を求めるならウリン、ナチュラルな仕上がりを求めるならセランガンバツが向いています。
セランガンバツの経年変化:時間と共に変わる美しさ

セランガンバツのウッドデッキの最大の魅力は、その経年変化にあります。
施工直後の鮮やかな色味から、風雨にさらされることでシルバーグレーに変化していく様子は、自然素材ならではの楽しみ方です。
- メンテナンスの選択肢
経年変化をそのまま楽しむこともできますが、定期的に塗装を施すことで初期の色味を維持することも可能です。 - 経年劣化との違い
セランガンバツは経年変化を「劣化」とは感じさせない点が特徴です。時間の流れが木材に刻まれ、より深い味わいを生み出します。
環境への配慮:持続可能性
セランガンバツの魅力を語る際に忘れてはならないのが、環境への配慮です。近年、熱帯雨林の保護が叫ばれる中、セランガンバツを使用する場合でも、FSC認証材など持続可能性を考慮した調達が求められます。
セランガンバツのウッドデッキの活用例
- 住宅のウッドデッキ
高い耐久性と美しい木目から、高級住宅のウッドデッキ材として使用されます。 - 商業施設の外構材
公共施設や商業施設でも採用されることが多く、長期間にわたり美観を保つことができます。 - ガーデニングスペース
ガーデンファニチャーや植栽スペースとの相性が良く、庭全体の雰囲気を格上げします。
まとめ
セランガンバツのウッドデッキ材としての魅力は、その耐久性、経年変化、そしてコストパフォーマンスにあります。他のハードウッドと比較しても、優れた特性と手頃な価格で、多くの用途に対応できる万能な木材といえます。
もしウッドデッキ材の選定に迷っているなら、ぜひセランガンバツを候補に加えてみてはいかがでしょうか。その美しさと実用性は、長い年月の中で確かな満足感をもたらしてくれるでしょう。


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