自然素材の温もりを感じられる無垢フローリングと、調湿・抗菌・デザイン性に優れた漆喰壁。どちらも人気の高い内装材ですが、実はこの組み合わせによって「変色トラブル」が起きることがあるのをご存知でしょうか?
この記事では、その原因から具体的な対処法、そして未然に防ぐためのポイントまで、わかりやすくご紹介します。
アルカリ性による変色とは?
漆喰は強アルカリ性の自然素材
漆喰は石灰を主原料とする左官材で、pH10以上の強アルカリ性です。自然素材であるがゆえに、安心・安全というイメージが強い一方、施工後や乾燥時に出る粉塵が周囲に影響を与えることがあります。
木に含まれる“タンニン”と化学反応を起こす
無垢フローリングには「タンニン」と呼ばれるポリフェノール成分が含まれており、これはアルカリ性の物質と反応することで黒ずみや斑点が生じることがあります。
特に漆喰の粉塵がフローリングに付着したまま湿気を吸収すると、表面が黒っぽく変色するトラブルが発生するケースがあります。

実際に起こるトラブル例
- 漆喰施工後、床面に黒ずみが浮き出た
- 壁際のフローリングにまだらな模様が出た
- 漆喰の削り粉が施工中に床に落ちてしまった
どれも施工中の粉塵や残留物が原因となることが多く、乾いた直後には気付かなくても、数日〜数週間後に徐々に変色が進むこともあります。
トラブルが起きた場合の対処法
酢で中和する応急処置
軽度の変色には、酢を使った中和処理が効果的です。
方法:
- 酢と水を1:1の割合で混ぜた溶液を用意する
- 柔らかい布に含ませて、変色部分をやさしく拭く
- その後、乾いた布でしっかり水分を拭き取る
- 自然乾燥またはドライヤーで乾かす
酢の酸性が、アルカリ性で変色した部分を中和することで、色味をある程度戻すことができます。
サンディング(研磨)による補修
もし酢では改善されない場合、サンドペーパー(#180〜#240)を使って変色部分を軽く削り落とす方法があります。
- 木目に沿って優しく研磨
- 研磨後はオイルやワックスで再仕上げ
- 周囲の色味と馴染ませるように調整
※削りすぎると段差や色ムラの原因になるため、慎重に作業を行いましょう。
広範囲な変色は専門業者に相談を
変色範囲が広かったり、複数箇所に及ぶ場合は、無理に自己対応せず専門業者に依頼するのが安全です。フローリングの張り替えではなく、「表面の削り直し」や「部分補修」で済むことも多いので、まずは相談してみるのがおすすめです。
トラブルを防ぐための予防策
施工時の養生を徹底する
漆喰を施工する際は、フローリングの養生を徹底することがもっとも重要です。
- 養生シートや不織布でしっかりカバー
- 施工中だけでなく、完全乾燥まで剥がさない
- 特に壁際の立ち上がり部分に注意
粉塵をこまめに清掃する
漆喰施工後、しばらくは粉塵が空気中に舞いやすい状態が続きます。こまめに掃除機をかけたり、柔らかいモップで拭き取ることで、床面への付着を防ぎます。
湿度管理を意識する
湿気は変色の引き金になるため、湿度コントロールも大切です。
- 施工後しばらくは除湿機の併用を推奨
- 結露や水分が床に残らないよう注意
- 通気性を確保して湿気をこもらせない
無垢材と漆喰は、使い方次第で最高の組み合わせになる
無垢フローリングと漆喰壁は、どちらも自然素材であり、美しさと機能性を兼ね備えた素晴らしい建材です。
それだけに、「素材の性質を正しく理解し、相性を考慮した施工とメンテナンス」を行うことが大切です。
正しい知識と適切なケアがあれば、両者の組み合わせは唯一無二の空間を演出する最高のパートナーとなってくれるはずです。
木と漆喰、自然素材を美しく共存させるために
無垢フローリングと漆喰壁。それぞれが持つ魅力を活かすには、素材の性質を理解し、ちょっとした注意と手間をかけることが大切です。

アルカリによる変色は予防も対処も可能です。正しく付き合えば、自然素材同士が生み出す心地よい空間は、何年経っても色あせることはありません。
これから住まいづくりやリノベーションを検討される方は、無垢材と漆喰を“安心して美しく共存させる”ための知識として、ぜひ今回の内容をお役立てください。
- 無垢フローリングはアルカリ性物質で変色することがある
- 漆喰壁は強アルカリ性であり、粉塵が原因となる場合が多い
- 酢や研磨による対処法があるが、広範囲な場合は専門業者に相談を
- 予防として養生、清掃、湿度管理が重要
エコロキアでは、無垢材と自然素材の魅力を活かした空間づくりを提案しています。施工でお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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