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無垢フローリングは冬でも本当に暖かいのか?──石見赤松の“暖房器具級の温もり”をお客様が語った理由

赤松の無垢フローリングの上に裸足で立つ人の足。天然木ならではの暖かさと心地よさが伝わるイメージ。 パイン
冬でもヒヤッとしない、赤松の無垢フローリング。空気を含む木質構造が素足に柔らかな温もりを伝え、針葉樹ならではの優しい肌ざわりを実感できます。

無垢フローリングが冬でも暖かいと感じる理由

木材は空気を含んだ天然の断熱材だから温かい

無垢フローリングが冬でも暖かいと言われる最大の理由は、木材が内部に多くの空気層を持つ「天然の断熱材」である点にあります。木は細胞壁が立体的に組まれ、その中に目に見えない微小な空気が無数に閉じ込められています。空気は熱を伝えにくいため、木材は床下の冷気が直接体に伝わるのを防いでくれます。

朝の光が差し込む部屋で、無垢フローリングの上に立つ素足。自然素材の心地よい温もりを感じる。
無垢フローリングは、素足で歩くと木のぬくもりが直に伝わります。 自然素材ならではのやわらかな肌触りが、毎日の暮らしに快適さと安心をもたらします。

冬に裸足で歩いたとき、金属やタイルは「冷たい」と感じますが、これは熱が一気に奪われる(熱伝導率が高い)から。一方、無垢材の床は体温を奪わないため、人は自然と「温かい」「心地良い」と感じるのです。特に針葉樹はこの空気層が多いため、断熱性能が高く、触れた瞬間に柔らかな温もりが伝わってきます。

触れた瞬間の“熱の奪われにくさ”が体感温度を上げる

体感温度は「素材が人の体温をどれだけ奪うか」で決まります。冬にステンレスの手すりが冷たいのは、触れた瞬間に体温が奪われるから。無垢材は熱伝導率が非常に低く、触れた瞬間の体温が床の表面にそのまま残りやすい素材です。つまり、無垢フローリングは自ら発熱しているわけではありませんが、「寒く感じさせない性能」によって圧倒的な温かさを生みます。
特に薄いフローリングや接着剤の多い複合フローリングでは味わえない、無垢ならではの体感温度の高さがここにあります。エコロキアの現場でも、床暖房なしで快適に暮らせるとお客様から言われることが多く、これが無垢フローリングの大きな魅力の一つです。

広島県三原市で実感した“石見赤松の暖かさ”というリアル

3年前のお客様が再び石見赤松を選んだ理由

先日、広島県三原市へ石見赤松の無垢フローリングを納品した際、ふと「あれ?ここ以前にも来たぞ」と思い出しました。

実は3年ほど前にも同じお客様に石見赤松をご購入いただいており、今回はそのご自宅用として再度採用していただいたのです。以前はお仕事場の床材として納品しましたが、その使用感があまりに素晴らしく、「次は必ず自宅も石見赤松で」と決めておられたとのこと。
この“リピート”は無垢フローリングの満足度が高い証拠であり、特に石見赤松は今回のお客様の中で「唯一無二の心地よさ」を与えた素材だったのだと思います。

「暖房器具として売ってもいいですよ」と言われた石見赤松の温もり

納品の際、お客様からこんな言葉をいただきました。

「この石見赤松、本当に暖かいんです。暖房器具として販売してもいいですよ。」

もちろん冗談交じりですが、それほど“暖かい床”として生活の中で実感されていたということです。裸足で歩く瞬間のぬくもり、室温が低い朝のキッチンでもヒヤッとしない快適さ。

朝日が差し込む室内で、赤松の無垢フローリングの上に立つ人の足元。柔らかな光と木目の温かさが際立つ。
日差しを受けてさらに美しく映える赤松の無垢フローリング。
柔らかい針葉樹の温かみが冬の足元を心地よく包み込み、素足で過ごしたくなる空間をつくります。

これは針葉樹特有の断熱性の高さと、石見赤松が持つしっとり柔らかな木質感によるものです。お客様は「冬でも靴下いらずです」とおっしゃっており、僕自身もこのエピソードにはとても嬉しく、納品の度に“木の力”を改めて感じる瞬間でもあります。

木の種類で変わる“温かさの体感”の違い

針葉樹は圧倒的に暖かい──石見赤松・杉・桧が冬に強い理由

木の暖かさは「比重」と密接に関係しています。一般的に、比重が軽い木ほど空気層を多く含み、断熱性が高く暖かく感じます。赤松(比重約0.38〜0.45)、杉(約0.35)、桧(約0.41)などの国産針葉樹は、いずれも空気をたっぷり含んだ柔らかな素材で、冬場に素足で歩いても冷たさを感じにくいのが特徴です。
特に石見赤松は赤身と白身のバランスが良く、触れた時にふんわりとした温かさを感じる独特の質感があります。木目の柔らかい表情も相まって、冬場の体感温度を大きく上げてくれる理想的な床材です。

反対に“冷たく感じる木”もある──密度の高いイペやアジアンウォルナット

ただし、すべての無垢フローリングが暖かいわけではありません。
例えばイペ(比重約1.0)、アジアンウォルナット(比重約0.8前後)などの密度が高いハードウッドは、空気層が少なく熱を通しやすいため、針葉樹ほどの温かさは感じられません。これは決して欠点ではなく、“高耐久性という別の強み”に振り切った素材である証拠です。
屋外のウッドデッキでは抜群の性能を発揮しますが、冬に裸足で歩くと針葉樹ほどのぬくもりはありません。「無垢だから暖かい」は半分正しく、半分誤解であり、暖かさを求めるなら樹種選びが非常に重要なのです。

厚み・施工方法・下地が“温かさ”を左右する理由

厚み15mmと20mmでは体感温度が変わる

同じ樹種でも厚みが違うだけで体感が大きく変わります。15mmより20mmのほうが熱が伝わりにくく、冬場の冷気を遠ざけてくれます。また厚みがあると木材の持つ調湿作用もゆっくりと働き、年間を通して安定した体感が得られます。エコロキアでも20mm厚の依頼は増えており、冬場の快適性を重視するお客様には特におすすめしています。

合板と無垢では“足ざわり温度”がまったく違う

合板フローリングは接着剤層が多く、木の空気層が少ないため熱を伝えやすい素材。
反対に無垢材は木そのものが持つ断熱力がダイレクトに働くため、冬の朝に素足で触れた瞬間の“ヒヤッ”が圧倒的に少なくなります。また、無垢ならではの肌ざわりの柔らかさも体感温度を上げてくれる要素です。金額だけを比較されがちですが、冬に感じる快適度は数字以上の価値があります。

冬の住まいに無垢フローリングを選ぶ価値とは

暖房効率が上がり、光熱費にも好影響を与える可能性

断熱性の高い無垢フローリングは、室内の熱を逃がしにくいため、結果的に暖房効率を上げる効果があります。
特に針葉樹の床材を選ぶと、暖房をつけたときに部屋全体の温まり方が早いと感じるお客様も多いです。床から冷気が上がってこないため、体が冷えにくく、エアコンの設定温度を1〜2℃下げても快適に過ごせるケースもあります。「心地よさ」と「省エネ」が両立する素材として、無垢フローリングの価値はこれからさらに見直されるでしょう。

冬こそ無垢材の“本物の気持ちよさ”を実感できる季節

夏はサラッと心地よく、冬はぬくもりを感じる。これこそが無垢フローリングの最大の魅力です。とくに石見赤松や杉などの針葉樹は、日本の四季に非常に相性がよく、家族が自然と床に座りたくなるような住まいをつくります。三原市のお客様が「暖房器具として販売してもいいですよ」と言ってくださったように、冬の暮らしを大きく変えるほどの温かさをもたらす素材です。
暮らしの質を上げるための床材選びにおいて、無垢材は単なる“素材”ではなく、住まいの心地よさを支える大切なパートナーになると僕は考えています。

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