無垢フローリングは、天然木ならではの温もりと質感を持ち、住宅や商業施設で広く採用されていますがひとことで無垢フローリングと云っても様々な種類があり、時代の変化によって形状などトレンドも変わっています。
そのひとつで角の仕上げ「面取り加工」は、フローリングの美観や機能性に大きく影響を与えます。近年、面取りのサイズや形状に関して、最小限の「糸面」が主流となっていますが、かつて一般的であった大きなRを取った面取り加工は時代遅れなのでしょうか?
それとも、木材自体の精度が関係しているのでしょうか?今回無垢フローリングの面取り加工の必要性と、現代のトレンドについて詳しく解説します。
面取り加工とは
面取り加工とは、フローリング材の角部分を削り取る処理のことを指します。この加工には主に以下の目的があります。
- 安全性の向上:角が鋭利なままだと、歩行時に怪我をするリスクがあります。面取りを施すことで、足や手が触れた際の安全性が高まります。
- 耐久性の向上:角部分は欠けやすく、ダメージを受けやすい箇所です。面取りによって角を丸めることで、欠けにくくなり、フローリングの寿命が延びます。
- 美観の向上:面取りにより、フローリングに柔らかな印象や高級感が加わります。特に無垢フローリングでは、面取りが木材の自然な風合いを引き立てます。
糸面と大きなR面取りの違い
面取りのサイズや形状にはさまざまな種類がありますが、主に以下の2つが挙げられます。


- 糸面(いとめん):角をごくわずか(0.5ミリ程度)に削る加工です。見た目にはほとんど直角に見えますが、触れるとわずかな丸みを感じます。近年の無垢フローリングでは、この糸面が主流となっています。
- 大きなR面取り:角を大きく丸める加工で、視覚的にも明確な丸みが確認できます。かつてはこのような大きな面取りが一般的でした。


糸面が主流となった背景
近年、糸面が主流となった理由として、以下の点が考えられます。
- 現代的なデザイン志向:シンプルで洗練されたデザインが求められる中、糸面の控えめな仕上がりが現代のインテリアトレンドに適しています。
- 施工精度の向上:木材加工技術や施工技術の進歩により、フローリング材の寸法精度が向上し、大きな面取りを施さなくても隙間や段差が生じにくくなっています。
- メンテナンス性:糸面は隙間が少なく、掃除がしやすいため、日常のメンテナンスが容易です。
大きなR面取りの現状と評価
大きなR面取りが時代遅れとされるかどうかは、使用目的やデザインの好みによります。
例えば、伝統的な和風建築やクラシックなデザインを好む場合、大きなR面取りが適していることもあります。また、木材の精度が低い場合や、収縮・膨張が大きい環境では、大きな面取りが隙間や段差を目立たなくする効果があります。そのため、大きなR面取りが施されているからといって、必ずしも時代遅れや木材の精度が悪いというわけではありません。
木材の精度と面取り加工の関係
木材の精度、すなわち寸法の正確さや加工の均一性は、面取り加工の選択に影響を与えます。
高精度の木材であれば、糸面でも十分に美しく、機能的な仕上がりが期待できます。一方、寸法のばらつきがある木材の場合、大きな面取りを施すことで、隙間や段差を目立たなくし、施工後の見た目や安全性を確保することができます。
まとめ
無垢フローリングの面取り加工は、安全性、耐久性、美観を向上させる重要な工程です。
近年は糸面が主流となっていますが、大きなR面取りも特定の用途やデザインにおいては有効です。面取りの選択は、使用環境やデザインの好み、木材の特性を考慮して行うことが重要です。また、木材の精度や施工技術の向上により、面取りの選択肢も広がっています。最終的には、自身の求める空間やライフスタイルに合わせて、最適な面取り加工を選ぶことが大切です。
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