ボルドーパイン無垢フローリングとは
ボルドーパインは、その名の通りフランス南西部のボルドー地方を中心に育つ松材です。ヨーロッパの中でも良質なパイン材として知られており、古くから建築材や船舶材、そしてワイン熟成用の樽などにも用いられてきました。特にフランスでは、ボルドーの広大な森林地帯「ランドの森(Forêt des Landes)」で持続的に植林が行われ、現代に至るまで安定した供給が続いています。

無垢フローリングに加工されたボルドーパインは、温かみのある淡い色合いと美しい年輪が最大の特徴です。木目はやや力強く、ナチュラルな節が表情を与え、使い込むほどに深みのある飴色へと変化していきます。
歴史的背景とヨーロッパでの利用
ボルドーパインの歴史を語る上で欠かせないのが、18世紀以降のフランスの森林政策です。当時、湿地帯だったランド地方に大量のパインが植林され、現在のような広大な人工林が生まれました。この植林事業はフランス国内でも最も成功した森林政策の一つとされ、ボルドーパインはフランス人にとって非常に身近な木材となりました。
また、ボルドーといえばワインが有名ですが、ワインを熟成させる樽の多くがオーク材である一方、ワイナリーやシャトーの建物にはボルドーパインが多用されてきました。古い建築物に残る床材や梁に触れると、その歴史と文化を今も感じ取ることができます。
ボルドーパインの魅力
豊かな杢目とナチュラル感
ボルドーパインは、板目と柾目が絶妙に混ざり合い、節の位置によって表情が大きく変わります。

特に今回の写真にあるような大きな節やうねるような年輪は、まさに無垢材ならではの自然美です。人工的に均一化されたフローリングでは得られない、唯一無二の存在感を放っています。
経年変化の楽しみ
施工直後は明るいクリーム色に近いトーンですが、年数を経るごとに深みのある黄金色や赤みを帯びていきます。オイル仕上げを施すことで、その変化がより顕著になり、木目が際立ち、柔らかい光沢が空間全体を温かく包み込みます。

足触りの心地よさ
針葉樹らしく柔らかい質感を持ち、素足で歩くと温もりを感じやすいのも特徴です。硬すぎないため施工時の加工性にも優れており、大工やDIY愛好家からも扱いやすい材として親しまれています。
ボルドーパインと他のパイン材の違い
世界には多くのパイン材がありますが、ボルドーパインは特に木理の美しさと均一な成長が際立ちます。北欧パインが淡く繊細な印象を与えるのに対し、ボルドーパインはやや赤みを帯びた濃淡がはっきりしており、より力強さを感じさせます。
また、SPF材(スプルース・パイン・ファーの総称)に比べると密度が高く、耐久性にも優れているため、住宅の床材としても安心して使うことができます。
オイル仕上げと無塗装の違い

- 無塗装の状態では、木材そのものの白さや杢目がストレートに伝わり、清潔感と素朴さを感じさせます。
- オイル仕上げでは、木目がぐっと引き立ち、色合いに深みが増し、濡れ色のような艶が現れます。まるで木材が呼吸を始めるかのように生命感が増し、空間全体を温かい雰囲気にしてくれるのです。
僕は個人的に、このオイル仕上げの変化が大好きで、施工した直後にお客様が驚かれる瞬間を見ると「やっぱり無垢材の力はすごいな」と実感します。
ボルドーパイン無垢フローリングの活用シーン
- ナチュラルインテリアに
北欧家具や観葉植物と組み合わせると、自然素材同士の調和が生まれます。 - フレンチカントリーな雰囲気に
白壁や漆喰の空間と組み合わせると、柔らかで温かみのあるフランスの住まいを思わせる空間に。 - 店舗やカフェに
木の表情が豊かなので、個性的な空間演出に向いています。経年による色の変化も店舗の歴史を刻む一部となり、長く愛される内装に育っていきます。



コメント