フローリングのメンテナンス方法は正しく行うことで美しさを長く保つことができますが、誤った方法を繰り返してしまうと、かえって床を傷めてしまうケースも少なくありません。今回ご紹介するのは、神戸市中央区にあるラッセホールの床改修工事です。長年にわたり何層も重ね塗りされた樹脂ワックスを剥離し、本来の木質感を取り戻す作業を行いました。
施工面積はわずか40㎡程度でしたが、4人がかりで丸3日という手間のかかる工事でした。その地道な作業の中で得られた達成感や、木質フローリングが甦る瞬間をご紹介します。
ラッセホールの床が抱えていた問題
ワックスの重ね塗りによる劣化
施工前のフローリングは、見た目が不自然に濃く暗い色調となっていました。これは、古いワックスを剥離せずに新しいワックスを何層も塗り重ねてきたことが原因です。

本来であれば、ワックスを再塗布する前に古い層を一度剥がす必要があります。しかし、それを怠って上塗りを続けると、汚れを含んだワックスが閉じ込められ、層が厚くなるたびに黒ずみが進行してしまいます。
木質系フローリングならではの難しさ
今回の床材はリノリウムやタイルのように機械で一気に剥がせるものではなく、表面に薄い単板を貼った木質系フローリングでした。そのため、強い剥離剤やポリッシャーを使用すると単板が剥がれたり割れたりするリスクがあります。施工には細心の注意と繊細な作業が求められました。

ワックス剥離作業の工程
中性剥離剤の使用

安全性を重視し、中性タイプの剥離剤を採用しました。アルカリ性の強い薬剤に比べると効果は穏やかですが、木質へのダメージを最小限に抑えられるため、今回は最適な選択といえます。剥離剤を床面に塗布すると、何層にも重なったワックスが浮き上がり、スクレイパーで少しずつ削ぎ落としていきます。
スクレイパーによる手作業

床全体を荒っぽく削ることはできないため、全て手作業での剥離です。特に隅や細かい目地部分は、ヘラやスクレイパーを使い分けながら根気よくワックスを取り除きました。地味で時間のかかる工程ですが、ここを丁寧に行うことで仕上がりに大きな差が生まれます。
剥離前後の違い
作業の途中段階で、剥離前と剥離後を比較できる部分がありました。片側は黒ずんでムラが目立つ床、もう片側はオーク本来の明るくナチュラルな木肌が現れており、その違いは一目瞭然でした。現場スタッフにとっても大きな励みとなる瞬間です。

研磨と仕上げ
フローリング表面の整え

ワックスを剥離した後は、フローリング表面を軽く研磨しました。これにより、残ったワックスや微細な凹凸を均一に整え、後の仕上げ塗装がムラなく定着するようになります。

新たな塗装の塗布
剥離と研磨で素地が整った後は、新しい仕上げ塗装を施しました。これにより、オーク材の木目が際立ち、光沢のある美しい床面が甦ります。暗く濁っていた印象が一新され、空間全体が明るく清潔感のある雰囲気に変わりました。

施工を終えて感じたこと

積み重ねたワックス層を取り除く達成感
施工面積は40㎡程度と決して広くはありませんでしたが、4人がかりで丸3日という時間を要しました。膝をつきながら地道にスクレイパーを動かす作業は大変でしたが、ワックスの層が剥がれ落ちて木本来の美しさが姿を現した時の達成感は格別でした。
正しいメンテナンスの大切さ
今回の現場を通じて改めて感じたのは、正しいメンテナンス方法を知ることの重要性です。
- ワックスを重ね塗りする前に必ず古い層を剥がす
- 木質系フローリングには強い薬剤や機械を使わない
- 定期的なメンテナンスで木の寿命を延ばす
こうした基本を押さえることで、フローリングは長く快適に使用できます。
ラッセホールの改修工事が示すもの
今回のラッセホールの改修工事は、無垢フローリングではなく木質系のフローリングでした。それでも正しい方法で手をかければ、美しさを甦らせることができるのです。
特に公共施設や多くの人が利用するホールでは、床の印象が空間全体の雰囲気を左右します。美しく整えられた床は、訪れる人々に清潔感と安心感を与える大切な要素です。
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