不便を楽しむという生き方が教えてくれること
不便の中にこそ面白さがある
「不便を楽しむ」という考え方は、ただの我慢ではありません。むしろ、限られた環境の中でどう工夫し、どう楽しむかを追求する“道楽”のような生き方です。古い車に乗る人なら誰もが経験する、予期せぬトラブルや小さな不具合。それを嘆くのではなく、むしろ面白がる。それこそが“Everything, Good Experience.”という考え方の本質です。
エコロキアの営業車のルノー4も、まさにその象徴です。エアコンは機能せず、エンジンは気まぐれ、雨の日はワイパーがリズムを外す。それでもエンジンがかかり、走り出した瞬間に思わず笑ってしまう。古い車には、機械と人の距離が近いからこそ生まれる「不便の魅力」があります。
現代の効率社会に逆らうという選択
今の社会では、何でもスピーディーで効率的に進むことが良しとされています。しかし、“不便を楽しむ”というのは、そうした流れに小さな抵抗をする生き方です。スマートではない、けれど手触りがある。古いルノー4に乗る時間は、SNSの更新よりもずっとリアルで、頭の中がすっきりしていきます。

自然と機械、そして人との対話が生まれる瞬間です。
便利を追いかけるのではなく、手間をかけることを楽しむ。これは「ものづくり」にも通じる考え方です。完璧ではないものに手を加え、育て、使い続ける。そうした過程にこそ、エコロキアが提案する“人の手が感じられる暮らし”があります。
島根への道中で再確認した「不便を楽しむ」
オーバーヒート寸前でも笑っていられる理由
今回のルノー4での旅の目的地は島根県。出発から数時間、気持ちの良い秋の道を走っていたところでトラブル発生。水温計の針がどんどん上がり、ついには電動ファンが止まりました。バッテリーも弱まり、エンジンが息絶えそうになる。普通なら焦るところですが、僕の頭の中には“Everything, Good Experience.”の言葉が浮かびました。

古い車は壊れるのが前提。だからこそ、自分の手で直す楽しさがあります。
トラブルは困るものではなく、楽しむ対象です。ヒューズや配線を疑い、工具箱を開け、原因を探る時間が、まるでパズルのように面白い。車の調子を「感じ取る」ことができるのは、古い車にしかない特権です。
針金とテープで走り出す楽しさ
アクセルのスロットルを固定する部品が割れ、アクセルが全開のまま戻らなくなったときも、焦りより先に「どう直そうか」というワクワクが湧いてきました。
針金とビニールテープを使い、即席で補修。まるでマクガイバーのような気分です。便利な車では考えられないこの体験が、不便を楽しむ醍醐味です。エコロキアの無垢材の仕事でも同じです。想定外の木のクセや動きを受け入れ、どう仕上げていくかを考える。どちらも“手を動かして解決する面白さ”があるのです。
不便を受け入れると、創造が生まれる
完璧ではないから工夫できる
ルノー4に乗っていると、常に「次はどこが壊れるだろう」と思うものです。けれど、それが退屈しない理由でもあります。不便さがあるからこそ、工夫が生まれる。便利すぎるものは、考える余地を奪います。
ものづくりの現場でも、無垢材は一枚一枚の表情が異なり、反りや割れもあります。その“クセ”をどう生かすかが職人の腕の見せどころです。機械ではなく、自分の感覚で仕上げるからこそ、手に伝わる実感が違います。不便を楽しむことは、創造を楽しむことでもあるのです。
自分の手で動かすという快感
最新の車は、ボタンひとつで全てが完結します。しかし古い車では、自分でエンジンの音を聞き、手で調整しながら走らせる必要があります。

手をかけて整備しながら乗り続けることで、愛着が深まる時間がここにあります。
その“手間”こそが魅力です。アクセルペダルの重さ、クラッチの感触、少しずつ変わっていくエンジン音――そうした全てを身体で感じることで、「乗る」という行為が「生きている時間」に変わります。これはエコロキアの無垢材やレジンテーブルの制作にも通じます。自分の手を動かし、感覚で仕上げていく。そのプロセスそのものが“道楽”です。
エコロキアの仕事に流れる「不便を楽しむ」精神
無垢材の扱いは自然との対話
無垢材は、手間がかかります。湿度で伸び縮みし、反りや割れも起こる。それでも手をかけることで、美しく育っていく素材です。
エコロキアが提案する無垢フローリングやレジンテーブルの仕事には、ルノー4に通じる“人の手で向き合う楽しさ”があります。不便を楽しむというのは、自然と対話しながら暮らすということ。木の動きを感じながら、長い時間をかけて仕上げていくのです。
手をかけるほど愛着が深まる
不便を楽しむという姿勢は、ものづくりの原点です。手をかけ、失敗し、工夫して、また挑戦する。完璧ではないからこそ、愛着が生まれます。
無垢材も同じで、傷や汚れさえも「自分の暮らしの記録」になります。効率的な製品では得られない、時間と手間の積み重ねが、作品や空間に深みを与えるのです。
不便を楽しむという道楽を日常に
トラブルも経験のひとつ
不便を楽しむとは、予期せぬ出来事を「面白い」と感じることです。トラブルを恐れるのではなく、受け入れる。そうすると、どんな体験も“Everything, Good Experience.”になります。
ルノー4での旅の途中で起きた電動ファンの故障も、今となっては笑い話。修理を終えて再び走り出したとき、少し埃っぽい風が心地よく感じられました。失敗も、遠回りも、すべてが経験であり、道楽です。
不便を選ぶ暮らしを楽しもう
エコロキアが伝えたいのは、“不便を楽しむ”というライフスタイルです。無垢材の床や家具を手入れしながら使うこと。古い車を整備しながら走らせること。そのどちらも「完成を求めない楽しさ」に満ちています。
効率や便利さよりも、少しの不便を選ぶ。そこに、人が手を動かす時間があり、心が動く瞬間があります。Everything, Good Experience.――不便の中にある喜びを、今日も楽しみましょう。
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