静寂の中に響く“本物の足音”を求めて
映画やテレビ、舞台作品において“足音”は演出上きわめて重要な音のひとつです。
今回、私たちエコロキアでは、京都市右京区にある「東映 京都撮影所」様にて、足音の収録専用スペースに無垢フローリングの納品・施工を行わせていただきました。

選ばれたのは、優れた音響特性と柔らかな肌触りが特徴のビーチ(ブナ / 山毛欅)ユニ 無垢フローリング【ナチュラル】。用途は特殊ではありましたが、天然木ならではの豊かな響きと風合いをお届けするお手伝いができましたので、今回はその詳細をご紹介します。
東映 京都撮影所とは?
日本映画の黄金期を支え続けた名門スタジオ「東映 京都撮影所」は、時代劇を中心とした数々の名作の舞台となってきました。現在も多くの映像作品が撮影されており、伝統と最先端が共存するプロフェッショナルな現場です。
そのような映像制作の最前線において、よりリアルで臨場感のある効果音の収録を目指し、「足音収録専用フロア」の設置をご依頼いただきました。
採用いただいたフローリングの仕様
- 樹種:ビーチ(ブナ / 山毛欅)
- 形状:ユニ 無垢フローリング
- グレード:ナチュラル
- サイズ:15×90×1820mm
- 塗装:自然塗料(透明つや消しオイル仕上げ)
- 梱包入数:1.64㎡(10枚)/箱
- 施工面積:約1坪(約3.3㎡)
ビーチ材が選ばれた理由とは?

柔らかく、優しい足音の響き
ビーチ(ブナ)は広葉樹の中でも比較的柔らかく、足あたりが良いため、足音がカツン、コツコツといったナチュラルで温かみのある音になります。音が鋭すぎず、なおかつ床の反響も感じられることから、足音の収録には最適な素材といえます。
芯の通ったナチュラルな表情
ビーチ材の見た目もまた美しく、淡いベージュからピンクがかった色味が特徴。派手すぎず、かといって無機質でもない、どんな空間にも馴染むやさしい風合いです。今回も撮影所内に自然に溶け込みながらも、しっかりと機能を果たす存在感がありました。
特殊施工にも対応|不陸のあるコンクリートへの施工方法
今回の施工場所は、コンクリートの下地に不陸(ふりく)=凹凸がある特殊な条件でした。そのため、通常の施工方法ではフローリングの浮きや沈みが生じる可能性がありました。
プレナー加工でフローリング裏面を微調整
施工にあたっては、フローリング材の裏面をプレナーで一部削るというイレギュラーな方法で対応。これにより、安定した仕上がりと音響の均一性が保たれました。
エコロキアでは、こうした現場ごとの条件や課題に柔軟に対応し、最適な施工方法をご提案しています。
自然塗料仕上げで安心・安全な空間づくり
塗装には、透明つや消しの自然塗料を使用。無垢材本来の質感や杢目を活かすだけでなく、VOC(揮発性有機化合物)を含まない安全な塗料で、撮影スタッフや出演者、録音スタッフが安心して作業できる環境を実現しました。
特に密閉されたスタジオ空間では、こうした素材の安全性・呼吸性も非常に大切です。
エコロキアからのメッセージ
私たちエコロキアは、無垢フローリングを中心に天然木の力を最大限に活かした空間づくりを行っております。今回のように、「足音の響きを良くしたい」といった特殊なご要望にも、木材の選定から施工方法までトータルにご対応可能です。
“音をデザインする”という発想で、床材にこだわってみるのも一つの価値ある選択肢かもしれません。
京都撮影所のようなプロの現場にも信頼される無垢材を
今回の施工事例を通して、無垢材の持つ機能性・審美性・柔軟性が少しでも伝われば幸いです。