新しい樹種が市場に出るということの難しさ
無垢フローリングやウッドデッキに新樹種が登場する稀少性
無垢フローリングやウッドデッキの世界では、「新しい樹種が発売される」という出来事は実は非常に稀です。
仮に新樹種が登場したとしても、安定供給ができず、数年で市場から姿を消してしまうケースも少なくありません。理由は単純で、原木の確保、品質のばらつき、乾燥や加工の難易度、価格の安定性など、クリアしなければならない条件が非常に多いためです。
コロナ禍による新樹種開発の停滞
コロナ禍以降、海外との往来や現地確認が難しくなり、新樹種の開発はさらにハードルが上がりました。
現地での原木確認や製材テストが思うように進まず、構想段階で止まってしまう案件も多くあります。そんな中、いくつかのご助力を得て、ようやく一歩前進できた樹種が今回ご紹介する素材です。

日本ではまだ馴染みの薄い「ロビニア」という木
ロビニア(ROBINIA)の正体
今回試作を進めている樹種は、日本では「ハリエンジュ」あるいは「ニセアカシア」と呼ばれることの多い木材で、英名では ROBINIA(ロビニア)と呼ばれています。「ニセアカシア」という名称は誤解を招きやすく、素材としての価値が正しく伝わりにくいため、エコロキアでは英名の「ロビニア」という呼び方が適していると考えています。
見た目と質感の特徴
ロビニアは、チェスナット(クリ)に近い色調と杢目を持ちながら、全体としてはもう少し軽やかで、主張しすぎない表情をしています。特徴的なのは、杢目に独特の光沢がある点で、無塗装の状態でも素材感がはっきりと感じられます。写真では、奥がオスモ フロアークリアーを塗装したもの、手前が無塗装の状態ですが、塗装によって木の表情がより立体的に引き立つことが分かります。

ロビニア最大の特徴は「圧倒的な頑丈さ」
デッキ材並みの耐久性
ロビニアという樹種を語るうえで、最大のトピックはその頑丈さです。ヨーロッパ、特にイタリアでは、ベンチや外構部材など屋外用途にも使われており、デッキ材に匹敵する耐久性を持つとされています。これは、一般的な広葉樹のフローリング材とは一線を画すポイントです。
無垢フローリングとウッドデッキの中間的存在
ロビニアは、見た目はフローリング向きでありながら、性能面ではウッドデッキ材に近い性質を持っています。そのため、屋内外の中間的な使い方や、耐久性が求められる場所での新しい提案ができる可能性を秘めています。まだ市場に定着していないからこそ、用途の幅を慎重に見極めながら開発を進めていく必要があります。
これから詰めていくべき課題と可能性
価格・形状・供給体制という現実的な壁
現在は、価格設定や製品形状、供給量など、具体的に詰めなければならない課題がまだ多く残っています。どれだけ素材として魅力があっても、安定供給ができなければ商品として成立しません。新樹種であるロビニアは、まさにその最初の段階にあります。
初物を楽しめる方にこそ向いている素材
ロビニアは、完成された定番商品を求める方よりも、「素材の可能性」や「これから育っていく価値」に魅力を感じる方に向いている木材です。初期段階だからこそ見える表情や、試行錯誤の過程も含めて楽しめる方にとっては、非常に面白い存在になると感じています。
よくある質問
- Qロビニアはアカシアと同じ樹種ですか?
- A
同じではありません。日本では「ニセアカシア」と呼ばれることがありますが、アカシアとは異なる樹種です。名称による誤解が多いため、素材としてはロビニアという呼称が適切です。
- Qフローリングとウッドデッキ、どちらに向いていますか?
- A
現時点では両方の可能性を検証中です。見た目はフローリング向きですが、耐久性はデッキ材に近く、用途を限定せず開発を進めています。
- Qすぐに購入できますか?
- A
いいえ、現在は開発・検証段階です。価格や形状、供給体制が整い次第、正式な商品としてご案内する予定です。

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