イペウッドデッキ

世界最強の木「イペ」を人工木の下地に──見えない贅沢がつくるウッドデッキ

イペ

ハードウッドの女王「イペ」とは

ウッドデッキや外構工事に詳しい方なら、一度は耳にしたことがあるであろう「イペ(IPE)」。南米原産のこの木材は、ハードウッドの女王とも称され、世界最強クラスの木材として知られています。

イペの圧倒的な強度と耐久性

イペは非常に比重が高く、水に沈むほどの重さと硬さを持ちます。そのため腐朽菌やシロアリに対する耐性は群を抜いており、港湾施設や公共の遊歩道、さらには橋梁や高速道路の遮音壁の下地など、過酷な環境で多く使用されています。

最高クラスのコストと価値

もちろん、その強度と耐久性に比例して価格も最高ランク。一般的なソフトウッドや人工木と比べると、倍以上のコストになることも少なくありません。にもかかわらず、「イペでなければ」と指名されるケースが多いのは、それだけ圧倒的な安心感と信頼を誇る素材だからです。

人工木の下地にイペを使うという贅沢

通常の下地材との違い

人工木のデッキの下地には、一般的にアルミやスチール、防腐処理を施した安価な木材が使われます。表面材は人工木で覆われているため、下地材が何であれ見た目に大きな差はありません。合理的に考えれば、コストを抑えた素材を選ぶのが普通です。

あえて最高級材を使う理由

しかし今回のご依頼は、人工木デッキの下地にあえてイペを採用するという特別仕様。つまり「見えない部分にこそ最高級材を使う」という逆説的な贅沢でした。これは単なる施工ではなく、「細部への徹底したこだわり」の象徴といえるでしょう。

下地材をブラックに塗装する理由

人工木の隙間から見える下地

人工木デッキは施工後、上からは表面しか見えません。しかし実際には板と板の間に隙間があり、その下に敷かれた下地材がちらりと見えることがあります。せっかく表面を人工木の美しい色味で統一しても、下地が木肌のままだと違和感を与える場合があるのです。

「ジェットブラック」で統一感を出す

そこで採用したのが、キシラデコール コンゾラン ジェットブラック。艶消しのマットな黒で下地を統一することで、人工木との調和を保ちながら「見えない存在」に仕上げました。

イペ自体の耐久性を考えれば塗装など必要ありません。極端にいえば黒マジックで塗っても構わないほどです。それでも敢えて塗料を選んだのは、施工性や美観を重視した結果です。

キシラデコール コンゾランを選んだ理由

水性塗料ならではのメリット

キシラデコールといえば油性の浸透型塗料が一般的ですが、今回使用したのは水性造膜タイプのコンゾランです。

  • 速乾性:乾燥が早く施工効率が良い
  • 低臭性:住宅街でも扱いやすい
  • 造膜タイプ:下地を完全に覆い隠し、ムラなく黒に仕上げる

この特徴により、作業性が高まり、仕上がりも美しく整いました。

元の樹種が分からなくなるという皮肉

「ジェットブラック」で塗装すると、どんな樹種でも黒一色になり、もはやイペであることさえ分かりません。世界最強のハードウッドの木目や質感を隠してしまう──これは一見すると不憫ですが、「見えない部分にこそ最高を使う」という今回のコンセプトにはぴったりの選択でした。

世界最強の木を“隠す”という贅沢

見せない美学

イペの美しさや存在感をあえて覆い隠すという選択。これは単なる施工の工夫ではなく、「見えない贅沢」を体現したものです。

「神は細部に宿る」

「神は細部に宿る」という言葉の通り、下地材にこだわることで全体の完成度や耐久性が大きく向上します。人工木の上でくつろぐとき、その下に世界最強のイペが眠っている──その事実を知っているだけで、デッキの価値は一段と高まるのです。

イペを下地に使うメリット

構造的な安心感

  • 圧倒的な耐久性:人工木の寿命以上に下地が持つ
  • メンテナンス不要:腐朽やシロアリの心配がほとんどない
  • 施工価値の向上:見えない部分にこそ高級材を使うことで全体の価値が上がる

人工木の快適さとイペの耐久性を組み合わせることで、次世代まで残せるウッドデッキが実現します。

ゴールデンウィークに向けて進行中

今回の工事はゴールデンウィークの完成を目指して進行しています。表面は人工木でメンテナンスフリー、下地は世界最強のイペ、そのイペはマットなブラックで塗装されて目立たない──。

この仕様はまさに「機能美」と「見えない贅沢」の融合といえるでしょう。完成後、このデッキの上で過ごす時間は、安心と誇りを同時に感じられる特別なものになります。

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