施工ストーリーと物件概要
大阪府大阪市中央区の分譲マンションのリノベーションで、アカシア ユニ 無垢フローリング【ラスティック】15×120×1820mm/自然塗料(透明つや消しオイル仕上げ)をご採用いただきました。
住まい手のご要望は、「ミニマルを崩さず、それでいて温度のある床」。無彩色やブルー/グレー系の家具・ファブリックが中心のインテリアに、木の存在感を“線ではなく面”でやさしく溶け込ませたい――そんなイメージから、私たちはアカシアのラスティックを提案しました。

家具との調和でミニマルな雰囲気を演出しています。
- 所在地:大阪府大阪市中央区
- 物件名:分譲マンション リノベーション
- 樹種:アカシア(ベトナム産)
- 形状:ユニ 無垢フローリング
- グレード:ラスティック(節・白太を含む)
- サイズ:15×120×1820(mm)
- 塗装:自然塗料(透明つや消しオイル仕上げ)
- 梱包入数:1.53㎡(7枚)/箱
アカシア特有の力強い杢目と色幅、あえて節や白太を含む選材により、空間に“粗野さ”と“洗練”が同居する独特の表情が生まれます。無垢を暮らしの中心に置きたいと考える方にとって、ラスティックは最初の一歩としてとても頼れる相棒です。

ラスティックがミニマルを引き立てる理由
色幅と節の「奥行き」が、余白の多い空間を豊かにする
アカシアは明暗のグラデーションが豊富で、板ごとに濃淡の幅があります。透明つや消しのオイルで仕上げることで光の反射を抑え、陰影の粒立ちだけを静かに浮かび上がらせます。

施工性と寸法安定性に優れたユニ材だから、仕上がりも美しく整います。
結果として、白い壁や無彩色の家具が多い空間ほど、床が“背景”にならず、控えめな主役として存在します。節は欠点ではなく表情。ランダムに現れる節が、視線のリズムを生み、暮らしの時間を刻んでいきます。
ブルー/グレー/モノトーンとの好相性
本件のようにブルーやグレー、モノトーンの家具と重ねると、アカシアのブラウンが補色的に沈みを支え、空間の芯が通るのが実感できます。カラーパレットの印象はそのままに、触感や温度だけを柔らかく足す。北欧系のファブリックやステンレス/ブラックスチールの脚物とも喧嘩せず、質感のコントラストで“絵”になります。

自然素材の床だからこそ感じられる温もりが、日常に安らぎを与えます。
ミッドセンチュリーからインダストリアルまで
楔の効いたラスティックの表情は、ミッドセンチュリーの名作椅子とも、インダストリアルのスチールシェルフとも相性良し。120mm幅の板は、広すぎず細すぎない“ちょうど良い現代感”で、マンションのスケールにうまく馴染みます。

住み心地の核になる3つの性能
寸法安定性と施工性:ユニ材の信頼感
アカシアは寸法安定性に優れ、施工時の納まりが素直です。ユニ材(短尺を選別・集成した定尺品)なら、板の素行が読みやすく、目地の通りが美しい。職人にとっても扱いやすく、工期と品質のバランスが取りやすいのが実務的な利点です。
触感とレジリエンス:自然塗料の“素肌感”
透明つや消しのオイル仕上げは、木そのものの触感と滑りにくさ、メンテナンスのしやすさが魅力。膜厚で覆い隠さない分、小傷は部分補修が効きやすく、“暮らしの跡”が美しい経年に変わっていきます。合板の表層材と違い、無垢は研磨再生という選択肢を持てる点も長期的な安心です。

ラスティックフローリングがモダンインテリアを引き立てます。
生活傷への寛容さ:ラスティックならではの包容力
節や白太、色幅は、小傷や汚れを目立ちにくくするカモフラージュ効果をもたらします。ヴィンテージのデニムが馴染むように、使い込むほどに“似合う傷”に育つ素材感。ペットの爪痕やお子さまのおもちゃ跡も、やがては質感の一部になります。
マンションだから叶う、静けさと踏み心地の両立
分譲マンションでは遮音規約への適合が前提になります。乾式二重床で床全体を浮かせる方法もありますが、遮音マットを組み合わせる設計は仕上がり高さを抑えつつ踏み心地のソリッド感を保てるのが利点。
下地精度(平滑・水平)と伸縮の逃げ、見切材の納まりを丁寧に設計すると、薄さと安定感が両立できます。床暖房の有無や仕上げ厚の制約は現場判断ですが、アカシアは熱環境への順応性も良好で、日常使いに十分耐えます。

この施工事例の見どころ
120mm幅×1820mm長がつくる、現代的なリズム
120mm幅は、マンションの居室スパンに対して視覚的な“伸び”と“落ち着き”の均衡が良い寸法。1820mm長は“線状の流れ”をつくり、貼り方向を窓方向に合わせることで自然光の伸びと一体化。床が「敷いてある」のではなく、「空間の骨格」になっているのが感じられます。
透明つや消しオイルで実現する、反射のコントロール
鏡面ではない抑えた艶は、日中の拡散光でも夜の点光源でもテカりすぎないのがポイント。ダウンライトや間接照明のグレアを抑え、家具の影が床で綺麗に“落ちる”。写真では伝わりにくいのですが、実空間での見え方はとても上品です。
ブルー/グレーの家具との配色設計

ソファとラグをグレー〜ブルーグレーに、クッションでネイビーや淡いブルーを挿す。センターテーブルやシェルフはブラックスチールやステンレスを選び、木部はウォルナット系の突板を少量。そこで床はアカシアのブラウンで全体の温度と重心を支える。一本芯の通った大人の配色が成立します。
お手入れと長い目線の運用

日常ケアの基本
乾拭きと固く絞った水拭きで十分。油染みが気になる箇所だけ中性洗剤でスポット。ワックスで膜を重ねるより、必要に応じてメンテナンスオイルを薄くが原則です。
経年の楽しみ方
日焼けと油分の馴染みでトーンが徐々に落ち着くのがアカシアの持ち味。色の“熟成”を楽しみながら、ときおりオイルで栄養補給。小傷は当て布+アイロンで繊維を戻し、軽研磨で整えてオイル。自宅でできる範囲が広いのも、無垢の魅力です。
大規模リフレッシュという選択肢
入居から数年〜十数年後、全体のトーンを上げ直したい・色設計を変えたいという場合は、研磨再生(ムクリペ)で“貼り替えずに床の寿命をもう一段伸ばす”ことが可能です。合板と違い、表層を整えてまた育てていけるのが無垢の強み。長期の資産価値という観点でも理にかなっています。

