分譲マンションの管理規約などで床材の遮音性能の基準と云うモノが設けられていますが、LL40、LL45、ΔLL(I)-4など実際になんだかややこしいので自分自身の備忘録も兼ねて簡単解説致します。
遮音性能の計測方法
建材試験センターでは上階でフローリングを敷き、その上でタッピングマシン(標準軽量衝撃源)と云う複数の金属の棒がカタカタカタと高速で床を叩く機械を用いて音を出します。

そして階下で複数のマイクを並べて様々な位置で音を計測します。

これによって得られたデータで遮音性能の評価がなされます。
推定L等級
その昔は遮音性能をLL40やLL45などと表記しておりましたが、これは、
規定のスラブ上に遮音フローリングを置き、階下にて音量を計測した数値「推定L等級」
を示しており、63〜4000までの周波数(ヘルツ)で、規定の値(衝撃音レベル:デシベル)を計測して、その中の一番悪い値のレベルを5の倍数で、二捨三入、七捨八入します。
つまりLL38〜42は「LL40」、LL43〜47は「LL45」と云った具合です。
| ヘルツ | 63 | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 4000 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LL40 | 62 | 52 | 45 | 40 | 38 | 37 | 37 |
| LL45 | 70 | 58 | 52 | 45 | 42 | 41 | 41 |
しかしこの測定方法には問題があり、スラブの性能、厚みによって数値に影響があるためこの計測方法は使われておりません。
ΔL等級
推定L等級では実験をするスラブの厚みや性能によって遮音のデータに差異が出るため現在では、
規定のスラブ上に遮音フローリングを置き、階下にて音量を計測した数値から、スラブのみで計測した数値を引いた低減量「ΔL等級」
が用いられており、125〜2000ヘルツで規定の低減量を全てクリアしなければなりません。
| ヘルツ | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 |
|---|---|---|---|---|---|
| ΔLL(I)-5(LL40) | 15 | 24 | 30 | 34 | 36 |
| ΔLL(I)-4(LL45) | 10 | 19 | 25 | 29 | 31 |
例えばスラブの上に遮音フローリングを敷くことによって、125ヘルツで15デシベル以上、250ヘルツで24デシベル以上、500ヘルツで30デシベル以上、1000ヘルツで34デシベル以上、2000ヘルツで36デシベル以上、階下で音が小さくなればΔLL(I)-5、旧呼称でのLL40と云うワケです。
遮音のLL、LHとは
古い推定L等級の表記でL-45やLL-45、新しいΔL等級のΔLLなどこの「L」がややこしいのですが、LLは「Level Light」の頭文字で、スプーンなどを落とすような高音、いわゆる「軽量衝撃音」のコトで、LHは「Level Heavy」の頭文字で、ドスンと重いものを落とした低音の「重量衝撃音」のコトです。
因みにこの「ΔLL等級」は、JIS A 1440-1に基づいてタッピングマシン(標準軽量衝撃源)と云う全需sつした複数の金属の棒がカタカタカタと高速で床を叩く機械を用いて測定された「軽量床衝撃音低減性能」のコトを指し、「ΔLH等級:重量床衝撃音低減性能」と云うドスンと重量物が落ちた時の音に関しても規定がありますが、置床式、直貼りの場合、殆どスラブの性能に左右されるため割愛されています。
古いマンションなどの管理規約ではまだL-45以上と云った推定L等級の記載のままのところも多いのですが、同じ遮音でも計測方法が変更されておりますのでご注意下さいね。

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