無垢フローリング業界に入ったら先ずは覚えておかなければならないコトをクイズ形式にしてみました。
さぁ同業者の新人さんたちは何問正解できるでしょうか。
Q1. 次の漢字の樹種はそれぞれ何?
A
檜
B
山毛欅
C
鉄刀木
A.ヒノキ
B.ブナ
C.タガヤサン
A.ヒノキは「檜」の略字の「桧」も用いられています。B.ブナは「椈」や「橅(木ヘンに無)」などが一般的に用いられており、「山毛欅」は中国のブナを指します。C.タガヤサンは非常に硬くまるで鉄の刀のようなのでこの漢字が充てられています。
Q2. 次の画像の樹種はそれぞれ何?



A.チェスナット(クリ / 栗)
B.オーク(ナラ / 楢)
C.アッシュ(タモ)
無垢フローリング業界に入ってカットサンプルに触れるようになるとまず最初に必ず覚えなければならないコトがこの黄白色の似たような樹種の判別方法です。
Q3. 羽目板のレッドシダーは何科の樹種?

A
センダン科
B
スギ科
C
ヒノキ科
D
マツ科
E
イチイ科
C.ヒノキ科
レッドシダーのシダー(cedar)を日本語に訳すとスギで、別名でもアメリカのスギと云うことで「ベイスギ(米杉)」何て呼ばれていますが、日本で羽目板などに使用されているレッドシダーは実はスギではなくヒノキ科クロベ属の樹種です。
因みにヒマラヤスギはマツ科だったりと針葉樹は特に名前と学術名が混同しています。
Q4. 一般的に無垢フローリングや羽目板は#240~360程度の紙やすりで仕上げていますが、カンナで仕上げたものを何という?
A
サンダー仕上げ
B
モルダー科
C
プレナー仕上げ
D
超仕上げ
E
撥水仕上げ
D.超仕上げ
因みにA.サンダー仕上げは紙やすりで仕上げたモノで、C.プレナーは英語でカンナを意味する「Plane」ですが、日本ではモルダー仕上げとも呼ばれもう少しラフな仕上げとなります。
そして超仕上げはプレナー仕上げの後にカンナで鏡面上に仕上げる方法で、無塗装でも美しくツヤのある仕上がりとなります。
Q5.世界三大銘木を3樹種で正しい組み合わせは?
A
ウォルナット
チーク
マホガニー
B
ウォルナット
ローズウッド
スネークウッド
C
スネークウッド
マホガニー
タガヤサン
D
ローズウッド
エボニー
タガヤサン
E
チーク
エボニー
サンダルウッド
A.ウォルナット / チーク / マホガニー
厳密にはヨーロピアン・ウォルナット / ビルマ・チーク / キューバン・マホガニーで、それ以外のどの樹種も非常に希少な銘木ですが、世界三大銘木はこの3樹種。
Q6.ヘリンボーンのデザインそれぞれについている国名は何?



A.イタリアンヘリンボーン
B.フレンチヘリンボーン
C.ハンガリアンヘリンボーン
Aは90°、Bは45°、Cは60°と角度によってこのような国名を頭に付けて呼ばれています。
Q7. 次の塗料のうち、亜麻仁油を含んでる塗料は?



B.リボス クノス
A.オスモ フロアークリアーの主成分はヒマワリ油、そしてC.Bona ドライファストの主成分は大豆油です。
無垢フローリングと塗料は切っても切れない縁なので、塗料の主成分はもちろん、用途や実際の塗りやすさなども覚えておかなければなりません。
Q8. 無垢フローリングや羽目板の裏側にある溝は反り防止ともうひとつの理由は何でしょう?

接着剤の逃げ
この溝は通称「グルーライン(GLUE LINE)」と云い、塗布した接着剤がサネ側に溢れないようにこの溝の部分で逃げられるようになっています。
Q9. 無垢フローリングや羽目板の一部に両端部のサネがなく、切り落としとなっている製品の理由は?

工場に機械がない
無垢フローリングや羽目板の両端部にサネを付けるためには「ダブルエンドテノーナー」と云う木工機械が必要で、6尺(約1820mm)の両端部にサネを付けるダブルエンドテノーナーは多くの工場が使用していますが、それ以上の長さの場合、その幅に対応できる大型のダブルエンドテノーナーを持っていない場合が多く、2m以上の材では殆どの商品で両端部は切り落としとなっています。
Q10. 次の写真はバーチ(カバ / 樺)無垢フローリングの検品写真です。どんな検品作業を行っているでしょうか?

ウレタン塗装の剥離の検品
ウレタン塗装がしっかりと無垢フローリングや羽目板に密着しているのかを検品する際に一辺5mm程度のマスをカッターナイフで傷を付け、この上に梱包テープをしっかり貼って一気に剥がしたときにマスの塗膜が剥がれたらアウトです。
さて、何問正解できたでしょうか。
後半、Q.9~10あたりは実際にフローリング工場の見学や検品を行っていないと難しいため中級に入れても良かったのですが想像力を働かせて回答してくれれば…と期待を込めて。
こうやっていざ問題を作成してみると教えていかなければならないコトがまだまだ沢山あるもので、「背中を見て覚えろ!」…と云った時代でもなく、ちゃんとマニュアル化していかなければなりませんね。

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