施工前の空間に感じられた課題
兵庫県神戸市灘区の工務店様からご依頼いただいたのは、自社セミナールームの内装リノベーションでした。施工前の写真を見れば一目瞭然ですが、壁面は白いクロスで仕上げられており、明るさは確保できるものの、セミナー会場としてはどこか無機質で味気ない印象がありました。

特に、建具(ドアや窓枠)の木目と壁面のクロスの間に統一感がなく、せっかくの空間が単調で落ち着きに欠けていたのです。セミナールームはお客様や協力業者様を招く「顔」となる場所でもあります。そのため、第一印象で信頼感や安心感を与えることができる空間デザインが求められました。

この課題を解決するために採用いただいたのが、ホワイトオーク 一枚もの 三層フローリング【ナチュラル】15×150×1820mm。しかも床材ではなく、壁面仕上げとして使用するという挑戦的な試みでした。
フローリングを壁に使った大胆なリノベーション
無垢フローリングは「床材」としてイメージされることが一般的です。しかし、今回の事例のように壁面に採用することで、まったく異なる表情を空間に与えることができます。
今回採用したのはホワイトオーク(ナラ/楢)の三層フローリング。さらに仕上げにはオスモ ワンコートオンリー #1261 ウォルナット色を使用しました。これにより、セミナールームの建具の色と美しく調和し、まるで最初から設計されたかのような一体感が生まれています。

フローリングを壁面に使うことで、クロスには出せない重厚感と高級感を演出できます。特にオーク材特有の力強い杢目が壁全体に広がり、木の存在感が空間に落ち着きと安心感をもたらしています。
無垢フローリングは壁に使えるのか?
施工をご検討中のお客様から「無垢フローリングを壁に使っても大丈夫ですか?」という質問をよくいただきます。結論から言えば、可能です。
ただし、注意点があります。羽目板と比較するとフローリング材は重量があり、しっかりと木軸に固定できるかどうかが大きなポイントになります。壁下地に合板や胴縁を施工し、その上から釘やビスで確実に固定することで安全性が確保されます。

また、オーク材は比較的湿度による伸縮が大きい樹種です。そのため、幅広の無垢フローリングをそのまま壁に使うと反りや隙間が生じやすいリスクがあります。そこで今回は、寸法安定性に優れた三層フローリングを採用することで、その問題を解消しました。
三層フローリングが選ばれた理由
今回採用した三層フローリングには、無垢材にはないメリットがいくつもあります。
- 寸法安定性:三層構造により、湿度変化による反りや割れを軽減。
- 幅広デザイン:150mmという迫力ある幅広材を安心して使用可能。
- 床暖房対応:今回の施工は壁面ですが、床暖房に対応できる性能を持ち、汎用性が高い。
- コストバランス:無垢材に比べて安定供給が可能であり、施工性にも優れている。
このように、デザイン性と実用性の両面から三層フローリングは壁面施工に最適な選択肢となりました。
木質デザインがもたらす心理的効果
人は木のある空間に入ると、自然と心が落ち着くと言われています。これは木材が持つ独特の香りや視覚的なぬくもりが、心理的な安心感を与えるためです。
今回のセミナールームでも、クロス壁から木質壁に変わったことで、まるで別空間のような落ち着きと上質さが生まれました。セミナーや打ち合わせの際に参加者がリラックスできるのはもちろん、主催者にとっても自信を持って人を迎え入れられる環境になります。
また、ウォルナット色に仕上げることで重厚感が増し、信頼性や権威性を印象づけることができます。これはセミナールームだけでなく、オフィスや店舗、モデルルームなどにも応用可能です。
施工事例から学ぶ空間づくりのヒント
今回の事例から得られる最大のポイントは、素材選びの工夫で空間は劇的に変わるということです。
- クロス壁 → フローリング壁への変更で、一気に高級感を演出
- 建具と色調を揃えることで、空間全体に統一感をプラス
- 三層フローリングを使うことで、機能性とデザイン性を両立
このような工夫はセミナールームに限らず、住まいのリビングやオフィスの会議室、店舗の壁面デザインにも取り入れることができます。
ホワイトオーク壁面仕上げがもたらす価値
ホワイトオーク三層フローリングを壁面に採用した今回の施工事例は、「空間は素材でここまで変わる」ということを実感できる好例となりました。無機質だったセミナールームは、落ち着きと重厚感を兼ね備えた上質な空間へと生まれ変わり、訪れる人々に強い印象を与えています。

フローリングを壁に使うのは決して特別なことではなく、適切な素材と施工方法を選べば誰でも実現可能です。空間デザインに悩まれている方は、ぜひこの事例を参考にしてみてください。