木材に含まれるタンニンはアルカリ性に触れることによって変色します。
アルカリ性による無垢材の変色
これは無垢フローリングに限らず単板張りの複合フローリングでも突板フローリングでも同様で、タンニンを多く含む樹種、オーク(ナラ / 楢)、チェスナット(クリ / 栗)、杉などはアルカリ性に触れると変色してしまうのでカビキラーやセスキ炭酸ソーダ、重曹などでの清掃、漆喰壁、タイルの目地などは要注意です。
木材中のタンニン成分
木材には、タンニンと呼ばれるポリフェノール系化合物が含まれています。
タンニンは鉄やアルカリ性物質と反応しやすく、化学反応を起こすと色が変化する性質を持っています。
アルカリ性洗剤との反応
アルカリ性洗剤(たとえば、重曹や強アルカリ洗剤)はpHが高く、木材のタンニンと反応することで黒っぽい色素(タンニン鉄錯体やその他の酸化生成物)を生成する場合があります。
- 木材が湿った状態ではこの反応が特に進みやすく、黒ずみが発生する速度が速まります。
- 洗剤が強力な場合、木材表面のリグニンやセルロースにも影響を与え、変色が助長されることがあります。
金属イオンの関与
周囲に鉄などの金属が存在すると、アルカリ性洗剤が金属イオンを溶出させ、その金属イオンが木材のタンニンと反応し、さらに黒ずみが強くなることがあります。
これは特に、鉄製のたわしや工具を使う場合に顕著です。
また時々現場で近くで鉄骨を切ったときに飛び散った鉄粉が無垢フローリングやウッドデッキに微量ながらかかってしまった場合でも黒ずむことがあります。
4. 酸化と変色
アルカリによってタンニンが化学的に変化し、その後酸素と反応して黒ずむ酸化反応が進行することも要因のひとつです。
アルカリ性洗剤で実験
アルカリ性洗剤によってどんな風に変色するのか吉野杉の無垢フローリングを使って実験をしましたのでご紹介致します。
準備

先ず準備したのは吉野杉の赤身の部分の無垢フローリング。

この吉野杉の無垢フローリングはカットサンプルで無塗装状態でしたので、一般的に住宅で使われているものと同程度にするためにオスモ フロアークリアーを塗布して表面をしっかりプロテクト。
アルカリ性洗剤にカビハイターを用意

オスモを2回塗して塗布後、24時間以上経過して塗装がしっかり乾燥したら用意するのはカビハイター。

容赦なくカビハイターを吹き付けると…

僅か3分もしないうちに表面が黒く変色。
オスモでしっかりプロテクトしていても残念ながら効果なし。
まぁオイル仕上げを剥離するのに使用する「ステントル」を使用しますが、これもアルカリ性なので当然と云えば当然。

カビハイターを噴き付けて5分ほど経過したので拭き取るとまるで焦げたように変色しています。

10分ほど経過するとブラウンからブラックに変化してまるで焼杉のよう。
まぁこれはこれでムラなく全体に施せば格好良いかも。
黒く変色したものを直すには
さて、ここからこの変色を元に戻すにはどうすれば良いか試行錯誤。
先ずは#60の粗目の紙やすりでチャレンジ。

シミの半分を削ってみましたが結構深くまで変色しています。

写真では判りにくいかもしれませんが結構凹むぐらい削っていますが奇麗にはなりません。
次はアルカリ性を中和させるためにポッカレモンをかけてみることに。

赤ワインのシミを白ワインで拭くとシミが消える的な感じでしょうか。
酸性のものであればお酢でも良いかもしれません。

レモン汁をかけると数分で黒かったシミが薄くなってきます。

30分ほど放置するとあれほど黒かった変色シミが見事に消えました…がシミだった部分の色調が濃くなった感じ。

1時間程化すると色調が濃くなった部分は随分薄くなってきたような気はしますがまだその部分は濡れ感があり「元通り」とは云えません。
もう少し時間が経過すると更に薄くなるかも…なのであと24時間ほど経過したら改めてご紹介しますね。
そんなワケで結果は明日へ続く…



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