先日、ウチの子供たちが卒業した神戸市立本山第一小学校には「重五郎梅」と呼ばれる梅の木が3本あり、この品種の原木はもうこの世に5本しか残っていないそうです。
この神戸市東灘区に生まれ育って40年以上が経ちましたが、「梅」と云えば岡本の北側にある岡本梅林公園ぐらいのイメージで、あまり気に留めておりませんでしたが、実は江戸時代には「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と謡われていたぐらいこの辺りは梅の名所だったようです。
著者和田克己さんが1998年に出版した「むかしの神戸 絵はがきに見る明治・大正・昭和初期」の中には今弊社のある阪神電鉄青木駅から大勢の梅見客が訪れている写真などがあり、この地域一帯が梅の名産地として親しまれており、その昔は豊臣秀吉も梅見に訪れたそうです。
しかし、昭和13年の阪神大水害、第二次世界大戦での神戸空襲、そして住宅街としての宅地化で前述したようにこの重五郎梅は残すところあと5本、絶滅の危機に瀕しているそうです。
因みに前述した岡本梅林公園には約200本の梅の木が植えられていますがその大半は他所から移植された品種だとのことで、現在この重五郎梅の復活プロジェクトが始動しているそうです。







木を通じて地元の歴史を知る、自分自身が生まれ育った地域がかつて梅の名所であったなんて知らずに過ごしておりました。
自分の子供たちがこの小学校に入学していなければこんな希少な梅の木が近所にあるなんて知る由もなく、意外とこんなことがたくさん身近にあるのかも知れませんね。
| 名称 | 重五郎梅 |
| 樹種 | ウメ |
| 所在地 | 〒658-0003 兵庫県神戸市東灘区本山北町3丁目10-1 |
| 樹齢 | — |
| 樹高 | — |
| 幹囲 | — |
| 登録 |

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